ホロスプランニング
堀井計の午睡
2005.06.01

虫の王様「カブトムシ」が正の走光性を超えて発光生物に変わるとき

今年も早6月、皆さんはもう夏休みの計画は立てられました?
私が小学生の頃、夏休みを前にわくわくしたことは何といっても虫取り(カブトムシやクワガタ)でした。住んでいた所が田舎だったこともあり、夜明け前や夜中に友達とよく近くの山に行ったもんです。子供でも通い続けると結構ポイントがわかってきます。その中に何の目的で点いていたのかわかりませんが夜になれば光り輝くサーチライトがありました。カブトムシやクワガタは光の方向に向かってきますので、当時夜な夜なそのサーチライトの付近をチェックしにいくのが私の日課になっていました。もちろんその中には気持ち悪い他の虫たちも一杯集まっていましたが、その中からカブトムシを発見したときの喜びはひとしおでした。これは理科で習った明るい光に向かっていく「正の走光性」ってやつですね。これとは逆に「負の走光性」があります。暗いほうに向かっていく習性ですね。(例えばミミズやゴキブリ)虫の場合これはあくまでも「習性」ですからどちらが良いとか悪いはないですね。(なぜ神様はそういう設定をされたのかは意味があるのかもしれませんが)そこに恐らく虫たちの「意思」や「感情」もないはずです。

で、人間の話です。

人間ははたして正負どちらの走光性を持つのか?人間にはその習性そのものはなく、その人自身がどちらに向かうかは「意思」や「感情」次第です。もちろんここで言う光の方向とは希望や目標、自己実現欲求や成功、幸せといった意味ですが。世の中には明暗、陰陽、善悪、正負など対極が存在します。本来どちらが良いということではなくそれぞれに意味があるものだと思いますが、ここでは生き方、活き方としては一般的に正の走光性を持つ人に軍パイが上がりそうです。何か暗いところに向かうことが悪のイメージに繋がります。(スターウォーズでもマスターヨーダはジェダイが憎しみや怒りの感情により暗黒面に落ちることを恐れていましたね。)
ここでは常にポジティブに目標に向かって堂々と生きてる人を正の走光性人間、いつもネガティブにやるべきことから逃げながら生きてる人を負の走光性人間と定義づけましょう。さてあなたはどちらのタイプでしょうか?恐らく誰でも正の走光性人間を目指したいはずです。
ここで私は敢えて二者択一ではなく、もう一つの活き方を提案してみたいと思います。
それは、自ら光を放つ「発光生物」(例えば虫で言えば蛍)になることです。自らが発光体になれば正の走光性を持つ前向き人間が集まりだします。その輝きが強ければ強いほど、その集まる数はどんどん増えていきます。虫で言えばピカピカと光を放っているカブトムシのようなもんですかね。
では光に向かい続けていればやがて自ら光を放つ発光人間になれるのでしょうか?諦めずにはるか彼方にある一筋の光を追いかけ続けていれば、その光が次第に近づき、そしてその光(目標)に到達する。そしていつかは自分が光の発信元、すなわち目指される存在になっている。(これを心理学的にはモデリングといます)もちろん誰にでも可能性はあると思います。でも敢えてそのプロセスの中でこれをやっては光れない、という行為があるとすれば、それは「陰口を言うこと」ではないでしょうか。

陰口を言いながら光に向かうことは出来ますが光になることはできません(きっぱり!)。もし、発光人間を目指すなら、今すぐ陰口をやめることです。回りの仲間が陰口を共有しだしたときは要注意ですね。
以下は私が心理カウンセリングを学ばせていただいた日本メンタルヘルス協会代表の衛藤先生のコラムからの抜粋です。

『今年の協会の目標は「陰口を言わない。聴かない。加わらないです。」

酒の席なら頭も回らず理性もきかなかったのかも知れませんが、理性的な頭で「良い」だの、「悪い」だの他者を批判している人がいます。

人間には、二通り人間が存在すると思います。自分では何もしないで作品や人物を批判する批判型人間。もう一方は、みずから黙々と行動して何かを創りだしてきた創造型人間。
創造するには力がいるし、その苦しみに耐えてきたキズがある。もともと創造の「創」は「キズ」の意味です。その痛みが判っているからこそ、自分で何かを創り上げてきた人は、人をあれこれ批評をしないのです。

仕事でも、生きることでも、簡単に見えることの裏側に、いかに多くの汗と涙が流れているかがわからない。そのような人は他人の行為や、わずかな言動を捕らえては「過度の一般化」で決めつけて人を裁き始めるのです。ニーチェは「世界は深い」と言ったのは、物事は単純ではないということでしょう。
だからこそ、批判型人間の集まりはやがて衰退してゆくのです。なぜならば人を「けなす」のと「ほめる」のは、どちらが「知恵」と「優しさ」と「力」がいるのでしょうか?もちろん「ほめる」ほうが人間的な安定とセンスがいるものです。何より人を「ほめている」時の方が、心は軽やかだからです。人が何かを「批判している時」の顔は何かむずかしい顔をしていませんか。むずかしい顔になるのは、交流分析では「隠された意図」があるからだと言われています。何かのマイナスな情報を流している人も、やはり何か隠れた動機があるのでしょう。だからこそ笑えない。でも、人を「ほめている」時の顔は誰もが笑顔です。

自分に自信がない人は、簡単に批判型人間に陥ってしまいます。そして、そのような人々は不平・不満だけで、他者と結託して内部の結束力を固めます。そのような人々が「正義」とは、「真実」とは、何かを語りだすと、それは恐ろしい集団に変わってゆきます。
そして語っているうちに自分たちの正義に酔い始めます。やがてマイナス集団へと変貌していることに気づかないのです。すべての戦争は自国の論理、自分たちの正しさ、を疑ってかからないところに最大の問題があるのです。人は道徳的という言葉が好きです。絶対的な正しさに片寄ります。しかし、その道徳観、正義が片寄った情報かも知れないという疑問は、「正義」とか「真実」という美名のもとに麻痺してしまうのです。

そのような危険性に、気づかないのが「陰口」です。それも「あの人のために言うのよ」とか「ただ間違っているから」と道徳的というスタンスで始まる陰口には、危険なワナがあることに気づきません。
批判や批評も情報として、直接に相手に伝えるのであれば、相手も何かの参考になる場合がありますが。陰口の問題点は、当人のいない所での欠席裁判です。弁明も釈明の機会も与えられない。恐いことに正義の心が、批判されている側の立場も、心の痛みも見えなくさせてしまうのです。だからこそ、自分の正しさに始まる「陰口」は麻薬なのです。
我々、カウンセラーは夫婦カウンセリングでは、可能な限りどちらからも情報を聴くというのがカウンセリングの鉄則です。なぜなら、人間はどこまでも自分が可愛いのです。僕だってそうです。あなたは違いますか・・・それはご立派ですね。凡人は自己を弁護したくなるものなのです。だから、どうしても人は自分の有利なように会話が片寄るのです。ですから、双方から事情を聞かないと真実が見えてきまん。

僕は何か言いたいことがある時には、心に貯めないで言うようにしています・・・というより、我慢できなくなって言ってしまうのです。なぜなら、相手に批判精神を持ちながら、その人と笑って会えるほど人間ができていません。
イエスを裏切ったユダは、イエスを批判者に差し出す時の合図に「接吻」をもちいたと言われています。裏切り者のユダは「先生」と言って、イエスを裏切りながら彼にくちづけをしたそうです。そういう話を読んだり聴いたりすると「ヒェーッ!」となりますが、批判しながらも、その人を越えられない時の最高のパフォーマンスが「陰口」「悪口」「裏切り」です。
親しく寄り添いながら相手の批判をする。このようなことが私たち社会には哀しいほどに多いのです。カウンセラーという専門性は「守秘義務」が何よりも優先されます。

「ここだけの話で・・・」始まる内容は、簡単にこれを見失う危険性をはらんでいるのです。他人の秘密を扱うカウンセリングを勉強する者において、これを再度、自己チェックしなければなりません。
21世紀はシンプルな世紀にしたいです。嫌なことや誤解があるなら直接本人に伝える。もし、陰で言うことがあれば、「陰ボメ」。これは陰で「ほめる」。』

いかがですか。どうせするなら「陰ボメ」。この言葉はいつも意識しておきたい私のキーワードです。
いつか眩しいくらい自らが光り輝く存在になったとき、数多くの正の走光性人間たちがあなたを目指して集まりだすのです。そんな存在になりたくないですか?
虫の王様カブトムシももしかしたらいつか光りだすことを信じて活きているのかもしれません。
(参考文献:えとうのひとりごと「2001年は陰ぼめしましょ!」)
堀井 拝

この記事を書いた人
堀井計
堀井計
(株)ホロスホールディングス
代表取締役社長
(株)ホロスプランニング
代表取締役会長
Profile
ソニー生命保険株式会社 京都中央支社長/株式会社アダムス 取締役ゼネラルマネージャー/株式会社エスクァイアマガジンジャパン 取締役/2001年4月 株式会社ホロスプランニングとしての営業を開始/2007年11月 株式会社HOLOS-BRAINS 取締役会長就任 ※現任/2014年2月 株式会社ホロスホールディングス 代表取締役社長就任 ※現任/2017年10月 株式会社エルティヴィー 代表取締役会長兼社長就任 ※現任 ☆趣味は読書、サーフィン、落語。☆
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皆さんこんにちは。ホロスグループ代表の堀井です。
日常にあるちょっとした出来事や体験で気付いたことにユーモアをブレンドし、独断と偏見に満ち満ちたコラムやブログを書いてます。お気に召す方は是非無料のサプリとしてご愛用ください(笑)
ブログ:ワタスがほりいけいダッ