サクセスストーリーは交渉力から始まる 最終章
ビジネス
スキルアップ
2018.07.08

サクセスストーリーは交渉力から始まる 最終章


最終章:人生に新しいインフラを再編成する


こんにちは、伊東 泰司です。人は必ず死んでしまいます。わたくしの父親は、9年ほど前に亡くなりました。自宅のタンスの中で首を吊っての自殺でした。日本では、毎年3万人以上の人が自殺していると言われています。人は必ず死ぬのだから、何も死に急ぐ必要などないと考えてしまうのですが、きっとそこにはわたくしではわからない価値基準が存在するのだとも考えます。

どんな人でもオギャーと生まれた瞬間から、確実に死に向かって歩んでいきます。言わば、誰もが絶対に死に至る不治の病に侵されて生きているとも考えられます。一体、伊東は何が言いたいのか?要するに人生には限りがありますよねって言うことですかねぇ。至極あたりまえのことではありますが、意外と普段はなかなか意識していないことのようにも思います。

アメリカの心理学ゼミの中に『デス・エデュケーション(死から学ぶ教育)』という授業があります。授業が始まるや否や、「もし仮にあと3日後に死ぬとわかれば、あなたは3日間で何をしますか?」といきなり教授が投げかけてきます。投げかけられた受講生は、にわかには答えられずにいます。
しかしそのうちに、「おいしいもの食べ続けたい」「3日中遊びまくりたい」などどちらかと言えば自分を中心とした欲望などが出てきます。
しかしさらに、時間が経つにつれて「遠く離れた親に一言あやまりたい」「お世話になった人たちにお礼を言いに行きたい」「世の中のために何でもいいから貢献したい」など意識が自分から他者に向かう傾向があります。

人は、根本的に優しいという証拠ですね。あなたなら何をしますか?

そして、授業の最後に「3日あればできることを、あなたは一生の中でそれを本気で実現しようとしますか?」という教授の示唆で幕を閉じます。

今年が終わってしまおうが、人生残り3日であろうが、あと40年生きようが、わたくしたちは限られた命の中で充実した人生をおくりたいものです。
そこで、わたくしからあなたにあるご提案がございます。このメルマガをお読みになっているあなたのことですから、きっと自身の人生を今以上に充実させたいというお気持ちは人並み以上だとお察し致します。

そんなあなたに、まさしくより人生を充実させるための新しいブレイン・インフラ(思考回路の構造)を再編成するための12のヒントを差し上げたいと思います。もちろん、これまで学習してきた交渉術をマスターしていくためにも必要不可欠な思考回路となります。


1) 地図は現実ではない。
人は現実に反応するのではなく、5感や認知フィルターなどを通して自らが創り出した地図(世界)に沿って生きています。たとえば、100人の前に一個のりんごを置きそれを全員に描いてもらった結果、100通りのりんごの絵が出来上がります。これはそれぞれの知覚の仕方と表現力の差であり、各人の世界(地図)を反映した結果です。つまり、わたくしたちにとっての現実は真の現実ではなく、地図を現実と思い込んでいるにすぎないという訳です。

2) 相手の地図を尊重する。
まずは相手の地図を理解しようとして下さい。そして、相手の地図を尊重しなければ、相手がこちらの地図を尊重することは難しくなります。これはコミュニケーションの原理原則になります。

3) 相手の反応は、自身のコミュニケーションの結果である。
どのように伝えるかではなく、伝わった相手の反応にコミュニケーションの意味があります。

4) 変化を起こすための必要なリソース(資源)は、すでにあなたの中に備わっている。
逆に言うと、活用されていないリソースがあなたの中にたくさん眠っています。「リソースがない」と嘆く前に、眠っている(足りている)リソースに着目した上で、その活用方法を学びましょう。

5) 人は、つねに現在可能なベストを尽くしている。
人は、自身が持っている選択肢をつねにベストチョイスしています。もしも、自身が望む結果が得られなければ、それは選択肢の数の問題です。従いまして、選択肢を増やすと人生も変わります。

6) すべての行動は肯定的意図を備え、そして役に立っている。
世の中の事象はすべて表裏一体です。つまり問題・制限と思えるものは、見方を変えればチャンス(好機)になります。あるいは、人間万事塞翁が馬とも言えます。

7) 誰かにできることは自身にもできる。
あとは、その思考回路とやり方を身に付けるだけです。

8) 人生に失敗は存在しない。存在するのはフィードバックのみ。
従いまして、新しい学びをつねに得られるという訳です。

9) もし上手くいかないと思ったら、別の方法を試すだけ。
もしも別の方法を知らなければ、それを学習すれば良い。あるいは、柔軟性という選択肢を選べば良いのです。

10) 心と身体は表裏一体である。
あるいは、相互フィードバックシステムです。心はつねに身体に影響し、身体はつねに心に影響します。このフィードバックシステムこそが、あらゆるコミュニケーションで役に立ちます。

11) 何も選択しないより何かを選択する。
何かを選択肢し行動を起こせば、必ずフィードバックが手に入ります。従いまして、必ず新しい学びを得ることができるのです。

12) 現実を変化させようとするより、自身の地図を変化させる方が効果的である。
そもそも現実の世界をジャッジすることなど不可能です。現実とは、ただ起こっているだけの世界なのです。従いまして、現実はわたくしたちの意思を介入させることのできない領域であり、変化させることのできる次元ではありません。従いまして、変化とは地図の変化を意味します。地図を変化させていけば、すべての変化につながります。


以上、いかがでしたでしょうか?

これまでに渡りご愛読いただきまして、本当にありがとうございました。
あなたが交渉力に更なる磨きをかけて、これからの人生で大いにご活躍されることを祈念致しまして、ここにペンを置きたいと考えます。


Thanks☆・・・伊東 泰司でした。

この記事を書いた人
伊東泰司
伊東泰司
(株)エルティヴィー
顧問
Profile
ホリプロお笑いタレントを経て、(株)松井物産で約8年間勤務後、ソニー生命に転職。人材採用と教育研修に携わり、2005年から(株)ホロスプランニングに参画、研修事業部の牽引をおこなう。現在、ホロスグループの(株)エルティヴィー顧問。
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各企業における社員教育プログラムとしての研修に奔走しています。特に人間性中心心理学、神経言語学におけるコミュニケーションスキル、ネゴシエーターズテクニック(交渉術)などを専門としています。