「がんに克つ!」
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2019.03.08

「がんに克つ!」

2011年12月11日、初めてのホノルルマラソン~完走!

出発の日、12月7日は重粒子線(先進医療)の最終照射日。午前中に病院(兵庫県粒子線医療センター;たつの市)に入り最後の照射をして家に戻り荷物を取って21:15のフライトに…今、思い出してもよく行けたなあと。あと2週間で5回目のホノルルマラソン!10年続けるのが大きな目標であり大きな希望でもあります。

-その、およそ8年前

 

 

がん告知

 

 

2007年12月、当時勤めていた学校の人間ドックで初めての要精密検査。腹部エコーで異常を指摘されました。
左の腎臓の位置がおかしいとのことで泌尿器外科での精密検査を実施しました。CTだったかMRIだったか忘れましたが腎臓の下に大きな腫瘍があることが判明。医師から「ここにできる腫瘍は十中八九悪性です」と。つまり生れてはじめてのがん宣告でした。
「どうすればいいのですか?」の質問に「手術で取れますので安心してください。取れば治るがんですから」、2人でホッとしたのを覚えています。

 

 

入院・手術

 

 

2008年2月18日手術、13:00から始まった手術は思いのほか時間がかかり終わったのは17:15、嫌な予感。手術室から出てきた先生が摘出したがんを見せながら説明をしてくれました。
「腫瘍は大きくて腹膜にも癒着しておりてこずりました。腫瘍の一部はかなり固くなっており(触らしてもらいましたがコリコリでした)悪性が強く転移、再発の恐れがあります」
「えっ、取れば治るのではなかったのですか」と言う言葉を飲み込み、とりあえず病室に、妻は気丈に「お産より楽やったわ~」と笑顔、不安な気持ちが少し楽になりました。

 

 

がん宣告~どん底へ

 

 

10日ほどで退院するも切った左わき腹が痛むためかなかなか通常生活に戻れません。人は痛みに弱い。女性の方が痛みに強いと言いますがやはり痛みがあると明るい顔にはなれないし前向きな思考もできないようです。
2008年3月13日手術後の生検(がん細胞の精密検査)の結果を聞きに病院へ。重々しい話かと思いきや先生は普通のトーンで「奥さんの腫瘍は間違いなくがんです。悪性が強いので再発の可能性が極めて高いですね」。※正式には未分化型の悪性腫瘍(後腹膜腫瘍)

 

「どうすればいいですか」と聞くと、「奥さんのがんには抗がん剤は効きません、がん細胞は取り除いたので放射線はやる意味がありません」、「はぁ…、で?」、「やることはありません、再発したらまた手術で取り除きます」、「どれくらいで再発しますか?何回くらい手術はきますか?」、「早ければ1年、2年再発しなければ生存率も上がりますが…、手術は再発する部位にもよりますが多い人で7~8回できる人もいます」、「生存率はどれくらいですか?」、「5年生存率で7~8%でしょうか」、「・・・」

 

家に帰り泣きました。結婚して27年、初めて2人で泣きました。一緒に泣くくらいしかできませんでした。

 

 

気持ちを切り替えて

 

 

泣いていても何も解決しない。とりあえずできることをしようと知り合いのお医者さんや日ごろ病気のことや健康のことを教えていただいている漢方の先生に相談に行きました。
そこで得たヒントは西洋医学だけが治療法ではない、世の中にはいろんな治療法がある。それで助かった人もたくさんいる、諦める必要はないと言うことでした。
特に漢方の先生からお聴きした話やお借りした様々な治療法に関する書籍やDVDで随分希望が持てました。
それからは夫婦で本やWEBでいろいろ調べて「セカンドオピニオン全国行脚の旅」に突入しました。

 

 

がんの治療は外科医が専門?

 

 

最初は何もわからず、とりあえず有名な病院、有名な先生(医者)を探して会いに行きました。主に主治医と同じような系統の病院(がん専門の大病院)や先生(外科医)でした。そこでわかったことは同じ系統の先生たちでは同じような答えしか返ってこないと言うことです。どこに行っても「抗がん剤は効かない、放射線は意味がない、再発したら手術で取る」でした。

 

※ここで意外なことがわかりました!
妻のがん(後腹膜腫瘍)の専門医は整形外科医であること。妻の主治医は前述にあるように泌尿器外科医、もともと腎臓の位置がおかしいと言う検査結果から泌尿器外科を紹介された経緯によるものらしい。その後、主治医を専門の整形外科医への変更をお願いしましたが拒否されました。(たぶん病院もしくは医学界の悪しき慣習だと思います)

 

 

治療法は星の数ほどある

 

 

外科的手術以外に何があるのか?ここで実際に私たちが実行した治療法を列挙しておきます。

免疫療法;樹状細胞ワクチン、活性化リンパ球療法、自己がんワクチン、高濃度ビタミンC大量療法、コーリーワクチン、丸山ワクチン、ウクライン療法、温熱療法

抗がん剤治療;分子標的剤エクチナサイジン743(アメリカから輸入してもらって自由診療扱いでしたが今年から健康保険適用になりました)、抗がん剤治療(健康保険適用)
先進医療;重粒子線

その他;漢方、郭林新気功(がんに効く歩く気功法)、ゲルソン療法(主に人参ジュースを大量に飲む)、鍼灸、除霊、先祖供養etc.(順不同)
他にも試そうとした治療法もありますが実施しなかったので省略します。

治療法はないと言われましたがこんなにあるのです!

 

 

やりすぎでしょうか?

 

 

お金も時間も随分使いましたが正直、藁をも縋る思いでした。何せ主治医から治らないと言われたがんを治そうとしたのですから。これはと思う治療はとりあえずやってみるこれはと思える先生にはとりあえず会いに行く。そうすることが希望への架け橋でしたから。
けっして有り余るお金があったわけではなく、有り余る時間があるわけでもありませんができることは最優先でやってみようと2人で決めていました。
お金に関しては治療費だけで最初の4年間で3000万円くらいかかりました。生命保険からの給付は医療保険、がん保険、生前給付保険などで約2000万円、妻の退職金(教職員25年間)から1000万円を捻出し、セカンドオピニオンやその他の遠征費、旅行費用などは預貯金などを取り崩して何とか家計を維持していくことができました。
※治療だけを考えていると息がつまるので遠方の病院や先生を訪ねる時は旅行を兼ねて1~2泊して帰りました。

 

 

お金だけではありませんが…

 

 

最初の頃はお金なんかいくらかかっても構わない。なんとしても治すんだと2人とも思っていました。でも貯金がどんどん減ってくるとやはり不安に襲われました。何度か家を売らなくては無理かもと悩みました。
それでも何とか持ちこたえられたのは生命保険のお蔭でした。給付金の対象になる治療はより積極的に実施し、余ったお金は蓄えておき高額な自由診療費用に充てるなど節約と工夫で乗り越えることできました。

 

 

出会いが奇跡を!

 

 

がん宣告から4年の間で3回再発しました。4年目は1年間に2度の再発が見つかり予防のための抗がん剤治療を含むと約5か月間の入院生活でした。
その間に決めたのが冒頭のホノルルマラソン。たぶん妻は「どうせ死ぬのだったら1度くらい旦那のマラソンにつきあってあげよう」と考えたのだと思います(いまだに確認はしていませんが…)
しかし、マラソンのエントリーや航空チケットの予約後に3度目の再発が見つかりました。抗がん剤治療も最期のクールに入ってもうすぐ終わると言う9月の中旬です。左の腎臓に直径2cmの腫瘍が。
でも、そこから奇跡的な出逢いと治療法でホノルルマラソン完走にたどり着いたのです。

 

 

先進医療

 

 

主治医からは手術を勧められていましたがすでに3回手術をし、妻はもう切るのは嫌だと言っていました。それに切ればホノルルマラソンは絶望的です。
そこで治療法を探すために再び全国行脚をし始めたころ、ある先生からお電話をいただきました。「もし、手術がどうしても嫌なら重粒子線(先進医療)をやってみたら」と。
がんが見つかった当初に重粒子線は検討したことがありましたがその時は後腹膜腫瘍には効かないと主治医から言われ断念しました。ところが4年の月日が経過して、いまは効果が上がっているということでした。
すぐに2人で兵庫県たつの市にある兵庫県粒子線医療センターに行きました。大阪から車で2時間ほどかかりますが広大な土地に最新の設備でなんとなく期待が持てました。

担当していただいたのは所長の村上先生でした。とても穏やかにお話しされる優しい先生でした。
「手術せずに治るでしょうか」に対して先生の回答は「可能性はありますよ」と言う返事でした。事前に送ってあった今までのデータや画像から判断して十分可能性はあるという判断だったようです。

先生から具体的な照射方法や効果、リスクについてもお話しいただきその場で治療をお願いしました。決め手は「12月7日のホノルルマラソンの出発に間に合いますか?」に対して「何とかしましょう!」という優しくて心強いお言葉でした。

 

 

終わりはなさそうですが…

 

 

妻の周りにはがん友(がん罹患者のお友達)がたくさんいます。元気な人もいますが再発や転移して亡くなる人も少なくありません。そんな時、悲しみと共に大きな不安に襲われるようです。
その後、4年間は特に大きな治療はしていませんが再発も治まり平和に暮らしています。
何とか5年、できれば10年がんが顔を出さなければより安心が得られるのではないかとホノルルマラソン10年連続完走を掲げています。

 

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ここ数年、お仕事でもプライベートでもがんの相談をお受けすることが多くなってきました。時にはお医者様や看護師さんからもアドバイスを求められます。がんには様々な治療法があるので具体的なアドバイスはできませんが私たちが経験してきたことで言えることはお伝えします。

 

※たまたま出会った主治医の先生に全てを委ねない!
※お医者さんはスペシャリスト、自分の専門外のことはそんなに詳しくない!
※可能性を信じて自分に合う治療法を探し続ける!
※治療法は自分が決める!お医者さんも自分が決める!
※セカンドオピニオンは権利です。どんどんやってください!
※粘っていれば良い治療法が出てくる可能性大、あきらめないで!

 

がんは優しい病気かもしれません。がんのお蔭で妻と一緒に過ごす時間も話しをする時間も増えました。家族の絆も強くなったように思います。たくさんの方と関わりも増え助け助けられ良い出逢いに恵まれました。これからもがんと共生共走していきたいと思います。

 

将来設計士 井上 弘一

この記事を書いた人
井上弘一
井上弘一
ホロスプランニング
大阪オフィス
Profile
【資格】
日本ファイナンシャルプランナーズ協会(AFP)会員
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
トータル・ライフコンサルタント
企業年金総合プランナー
損害保険販売資格者 生命保険面接士
MDRT2007成績資格会員(97、05~)
ソニーヒューマンキャピタル認定マネジメントゲームインストラクター
日本メンタルヘルス協会認定心理学研究コース修了
四万十川100キロマラソン3回、富士五湖117キロマラソン1回完走
魔法の質問認定講師、宝地図インストラクター
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