2022年「生産緑地解除問題」について
ビジネス
不動産 / 土地活用
2021.03.15

2022年「生産緑地解除問題」について

2022年を機に、日本の大都市圏の農地が戸建てやマンションの住宅用地として大量供給されることで、不動産の地価が大暴落するとともに賃貸物件の空室率が激増するという仮説があります。

そもそも生産緑地とは?


市街化区域内にある農地や山林で、都市計画によって指定された生産緑地地区内のものをいいます。生産緑地地区として指定できるのは、市街化区域内にある一団の農地等で、以下3つの条件を備えた区域です。

1.公害または災害の防止、農林漁業と調和した都市環境の保全等良好な生活環境の確保に相当の効用があり、公共施設の用地として適している

2.500平方メートル以上の規模の区域である(条例で規模の引き下げが可能)

3.用排水その他の状況を勘案して農林漁業の継続が可能な条件を備えていると認められる


生産緑地は農地等として管理しなければいけません(営農の継続義務)。また生産緑地地区内では、建築物等の新改築、宅地造成などについて市町村長の許可を受けなければならず、原則として、農林漁業を営むために必要な建築や造成等でなければ許可はされません(直売所、農家レストラン等の設置は可能)。

一方で、生産緑地は、税制上の優遇措置(市街化区域内の土地であっても一定の条件を満たせば農地とみなして課税されるなど)が適用されています。

生産緑地における農林漁業の主たる従事者が死亡等の理由で従事することができなくなった場合、または、生産緑地として定められてから30年が経過した場合には(30年経過後は10年ごとに延長可能)、市町村長に買い取りを申し出ることができます。そして、申し出てから3ヵ月以内に所有権の移転がない場合には、行為制限が解除されるようになります(実質的に生産緑地としての役割を失う)。

2022年の生産緑地解除問題


生産緑地制度の問題点として、制約の多さによる所有者の困難があります。

生産緑地法による「農地として管理する義務」「様々な行為の制限」、「指定解除の困難」、納税猶予による「譲渡制限」「さかのぼり課税問題」など、数多くの制約があげられます。

もちろん税額の減免などのメリットも決して小さくはありませんが、一度生産緑地の指定を受けてしまうと、年を重ねていくうちに維持が難しくなり、だからといって指定を解除すること・指定から30年経過した後の土地の扱いについての判断も難しく、自ら営農しても十分な収益が得られるほどの農業経営はできない、というケースも多く見受けられます。

さらに問題となるのが2022年問題です。

現存する生産緑地の多くは1992年の改正生産緑地法により指定されました。生産緑地には30年間の営農義務がありますが、2022年がちょうど指定から30年を経過する年にあたり、営農義務が外れることになります。

全国に約13,653.7ヘクタール(2014年3月31日時点)ある生産緑地のうち、約80%が2022年に期限を迎えるとされており、大量の生産緑地が解除されて大量の宅地が放出され、土地の価格が下落することなどが懸念されています。これが生産緑地の2022年問題です。


税制の優遇がなくなる?


2022年になり、税制の優遇がなくなれば、農業を継続し農地として維持することが困難になるため、都市近郊の農地が一斉に放出され、宅地化され、土地が下落したり空き家が大量発生するのではないか?と危惧されている2022年問題ですが、実際のところは必ずしもそうはならないのではないか、とも言われています。

なぜなら生産緑地以外の市街化区域内農地は1992年度の30,638ヘクタールから2013年度の12,916ヘクタールまでほぼ一貫して減り続け、20年ほどの期間をかけて約6割減少してきた経緯があるからです。

これは、もともと都市における「市街化区域」は市街化を推し進めることが原則であり、本来の目的だった「宅地化」が進んだ結果であると言えますが、半減するまでに約15年かかっていることからも、「生産緑地」の場合も2022年以降、10年20年といった期間をかけて少しずつ問題が大きくなっていくのではないかとの予想もされているのです。

もちろん、2022年に営農義務が外れても誰もがすぐに買い取りを申し出るとは限りません。

引き続き農業を続ける者もいらっしゃるはずです。生産緑地のほとんどが一気に宅地へ転用されることはないとは言え、生産緑地の所有者の多くは高齢者ですので、近い将来農業を継続できなくなるかもしれません。自治体による買取りはあまり期待できそうになく、そのまま生産緑地が解除されれば、固定資産税の軽減がなくなり、一気に税額は跳ね上がることになります。

500㎡以上もの土地の固定資産税が宅地並みになれば、あまりに高額となるため、相続対策として、土地の売却やアパート建設などを検討するケースは年を追うごとに増えていくと予想されています。2022年以降、売却などで一斉に生産緑地を手放す所有者が続出する可能性を、ハウスビルダーやマンションデベロッパーは大きなビジネスチャンスとして虎視眈々と狙っているのです。


~まとめ~

「2022年問題」の影響をもっとも受けるのはファミリー向け物件と言われています。


郊外にすでに持ち家を所有している人、投資物件として賃貸アパートや一戸建てを所有している人、将来的に戸建て住宅の購入を考えている人は、「2022年問題」のリスクをできるだけ回避し、大きなチャンスとして活かしたいものです。

ジェー・ピー・ディー清水が多く手掛けるのは一時使用の賃貸借です。

敷地の広い物件については、10年または20年の固定期間でお借りしますが、転貸先の顧客は一時使用の賃貸借となります。

契約形態にもよりますが、短期解約のリスクをジェー・ピー・ディー清水が受けることにより、貸主にとっては、安定的な賃料収入を得ることができるようになります。


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この記事を書いた人
上畑忠之
上畑忠之
ホロスプランニング
土地バンクリース事業推進室長
株式会社ジェー・ピー・ディー清水
社長室長
Profile
ゼネコン(不動産・建設)営業職10年後、1999年ソニー生命保険株式会社に入社。2004年6月に株式会社ホロスプランニングに加盟、現在に至る。
【資格】
日本FP協会認定 ファイナンシャルプランナー
宅地建物取引主任者
生命保険協会認定 トータルライフコンサルタント
サイコム・ブレインズ認定 HPCトレーナー
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ライフプランを中心に将来設計の考え方をお話します。特に、住宅に関すること・老後のお金の貯め方・相続について、コンサルティングします。又、暮らしに変化があった方(結婚・出産・マイホーム購入・転職・退職 等)のお役に立てると思います。