人生100年時代 老後の住宅購入
ビジネス
不動産 / 土地活用
2021.10.06

人生100年時代 老後の住宅購入

老後の「住まい」はどうする?


老後の住まいであっても、先を見据えた様々な「選択肢」を考慮しておくに越したことはありません。ほとんどの方が現在の家に住み続ける予定かも知れませんが、例えば【管理の手間】や【資金面】を考慮すると、住み替えを検討したほうがメリットになるケースもあります。

例えば、自宅を「資産」と考えるなら、老後資金を得るために売りやすく・貸しやすい物件に買い替える方法もありますし、一戸建てやマンションの購入、自宅を売却して賃貸に住むなど、選択は様々です。

その中からどれを選ぶのか、家族が増える20~30代に比べ、50代~60代になると子供が独立するなど将来を検討するタイミングも大きく関係します。「将来、施設などに入居を考えたときに売却しやすいマンションへ住み替える」などにより、資金に対する不安や空き家になるリスクも回避できます。

「持ち家」のメリット・デメリット


「持ち家」を始め、分譲マンションなどを持つメリットやデメリットは、次のような点があります。

メリット

① 自分でリフォーム・改装ができる
② 住宅ローンの返済がなければ家賃などの住居コストがかからない
③ 売却や、物件を担保として融資を受けることができれば現金化できる
④ 賃貸住宅と比較して品質・性能が高い
⑤ 賃貸住宅と比較して広い間取りとなりやすい


デメリット

① 簡単に買い替えができない
② 固定資産税などの保有コストがかかる(マンションの場合は管理費・修繕積立金・駐車場代なども必要)
③ 建物のメンテナンス費や設備の修繕費がかかる
④ 相続対策(住宅の継承者)を考えておく必要がある

                                                                                                                                                                                                                                                                                       
一戸建てや分譲マンションを購入する場合、貯蓄や退職金などの自己資金や、これまで住んでいた住宅の売却金を充当するのが一般的です。だいたい頭金として物件の価格の1~2割以上、購入諸費用として物件の価格の3~10%を支払う必要があり、合わせると数百万にはなるでしょう。

住宅ローンの審査基準は金融機関によって異なりますが、一般的には75〜80歳がローン完済時期の上限としています。そのため、60代で新規に高額のローンを組むのは難しいでしょう。先にある程度支払えるだけの蓄えが必要です。ローンを支払うときは、勤続年数が一定以上長いと支払い能力があるとみなされ、金利を安くすることができます。


さらに深堀してみると・・・


地価調査はとても重要

自宅の買い替えを検討している場合は、立地や土地価格の相場などを調べておき、自宅を査定する場合も大手不動産会社や地元不動産会社などを含めて3社ほどに依頼をするなどして、いくらで売却できるのかを調べておき、そこから新しく買う家やマンションの購入予算を決めましょう。


相続税対策にもなる住宅購入

2015年1月より、相続税および贈与税の大きな改正がありました。相続税を計算する際の基礎控除額はこれまでの「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」でしたが、新税制では「3,000万円+600万円×法定相続人の数」に変わっています。この税制改正により、相続税の納税対象となる人が大幅に増えました。子供や配偶者へ負担を掛けないために節税を考えるのであれば、住宅購入が相続税対策のひとつになります。


不動産の評価は、実際に購入や建築に掛かった費用ではなく、固定資産税評価額に基づいた計算を行います。一般的には、土地の価格は公示価格(国土交通省によって土地ごとに定められた基準価格)の7割ほど、建物は建築費用の5〜7割ほどで計算されることが多いです。

さらに、投資用ではなく持ち主が居住している場合は、「小規模宅地の特例」が適用され、330平米までの土地に関して80パーセントの減額が受けられます。そのため、一戸建ての評価額を購入金額の半額程度に抑えることができます。 

一戸建てやマンションを購入した後の生活も視野に入れ、余裕を持った資金計画を立てましょう。高齢になると医療費が掛かりやすくなり、病気や怪我で思わぬ出費が必要になるケースもあります。

「住宅購入」と「賃貸住宅」を比較すると


賃貸住宅を住まいとする場合のメリットとデメリットには、次のような点があります。

メリット

① 自分のライフスタイルに応じて比較的簡単に住み替えができる
② 固定資産税などの保有コストが不要
③ 分譲住宅と比較して賃貸物件の数が多いので探しやすい
④ 建物のメンテナンス費用や設備の修理費がかからない


デメリット

① 自由にリフォームや改装ができない(退去時に原状に回復する必要がある)
② 住んでいる間、賃料を払い続けなければならない
③ 敷金・礼金・仲介手数料・更新手数料などのコストがかかることがある
④ 比較的面積が狭い物件が多い
⑤ 分譲住宅と同程度の品質・性能の物件が少ない
⑥ 間取りのバリエーションが少ない




賃貸で暮らすとは「生涯家賃を支払い続ける」ことになります。

現役時代には収入に対して負担を感じない家賃であっても、老後は基本的に年金以外の収入がなく、予算を確保する不安が残ります。統計的には、65歳の男性が約19年、女性が約24年の老後があるとされ(厚生労働省「平成28年簡易生命表」)、今後、さらに平均寿命が伸びることも予想されます。老後に暮らす分の家賃は現役時代に確保し、定年を迎えることが求められます。


費用から考える老後の住まい

老後の住まいを決める一番のポイントは、自身をはじめ一緒に生活する家族のライフスタイルに合っているかどうかでしょう。ただ、全てを理想的にすることは難しく、老後の暮らしを楽しむためには、住まいの費用面の不安も解消しておくことが必要です。


どのような状態になったとしても安心して暮らすことができるように、理想のライフスタイルや老後の暮らし方、何を重視するかを明確にして、老後の住まいを考えてみてはいかがでしょう。

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この記事を書いた人
上畑忠之
上畑忠之
株式会社ジェー・ピー・ディー清水
代表取締役社長 (現任)
株式会社ホロスプランニング
取締役
Profile
ゼネコン(不動産・建設)営業職10年後、1999年ソニー生命保険株式会社入社。2015年に株式会社ホロスプランニング入社、現在に至る。
【資格】
日本FP協会認定 ファイナンシャルプランナー
宅地建物取引主任者
生命保険協会認定 トータルライフコンサルタント
サイコム・ブレインズ認定 HPCトレーナー
Comment
興味・関心のあることに対して、物事の見方や考え方をお伝えします。
≪セールスポイント≫
ライフプランを中心に将来設計の考え方をお話します。特に、住宅に関すること・老後のお金の貯め方・相続について、コンサルティングします。又、暮らしに変化があった方(結婚・出産・マイホーム購入・転職・退職 等)のお役に立てると思います。