認知症と財産管理
生活全般
金融豆知識
2022.06.03

認知症と財産管理

国内人口の約3割が高齢者(65歳以上)となった日本では、かねてより高齢化社会に伴う様々な課題が存在します。とりわけ、高齢者の6人に1人が認知症であるデータも公表されており、トラブルの発生を防ぐ対策のひとつとして、今回は「成年後見制度」と「家族信託」についてご紹介します。


参考:生命保険文化センター
https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1105.html

認知症によるリスク


認知症は「適切な意思決定」が困難になる可能性が高くなるため、次のような問題が想定されます。

①詐欺被害に関するトラブル
・正常な判断が出来ず、お金を使い込んでしまう
・高齢者を狙った悪徳詐欺被害にあう

②金融機関利用に関するトラブル
・本人が認知症の場合、銀行口座が凍結されてしまうため、お金を引き出せない
※認知症の症状進行により施設へ入所するために、ご本人の口座から費用を引き出せず、資金を建て替えるケースがよくあり、後日の費用精算時に親族間で金銭トラブルに発展することが多い。

③不動産や相続に関するトラブル
・法定相続人に認知症の方がいる場合は参加が認められず、遺産分割協議が出来ない
・親名義の不動産は、勝手に売買できない

これらに備える、ふたつの制度


「成年後見制度」とは、意思決定能力が低下した本人が不利益を被らないために、適切な財産管理や契約行為の支援を行うための制度です。後見人には「任意後見」と「法定後見」があります。

「家族信託」とは、信託契約で定めた受託者に対して形式的に財産を移転し、受託者に管理してもらう制度です。親が元気なうちに家族信託契約を結んでおくことで親自身の意思を最大限に反映でき、財産管理に困るリスクを軽減できると考えられます。

これらの制度のメリットとデメリットは以下の通りです。

参考サイト:https://souzoku.asahi.com/article/14482446

認知症対策はお早めに


認知症になっても財産は本人(所有者)のものであり、親族であっても勝手に財産を処分することはできません。管理や処分ができるのは、本人(所有者)だけです。認知症になってしまうと、ご本人の意思や考えが正しく伝わらず、大変な思いをされる方も多くいらっしゃいます。

相続対策として行う生前贈与や、認知症となった場合に利用される成年後見制度、そして家族信託。これらの制度を契約当事者が互いに理解したうえで、将来の不安を解消できる方法として検討してみましょう。

HPH220607-004-01

この記事を書いた人
上畑忠之
上畑忠之
株式会社ジェー・ピー・ディー清水
代表取締役社長
株式会社ホロスプランニング
取締役
Profile
ゼネコン(不動産・建設)営業職10年後、1999年ソニー生命保険株式会社入社。2015年に株式会社ホロスプランニング入社、現在に至る。
【資格】
日本FP協会認定 ファイナンシャルプランナー
宅地建物取引主任者
生命保険協会認定 トータルライフコンサルタント
サイコム・ブレインズ認定 HPCトレーナー
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