iPhoneやApple Watch(アップルウォッチ)、iPadなど、人気のApple製品の購入を考えている人は多いでしょう。
しかし、いずれも10万円以上などと高額な商品もあり、なかなか手が出ないこともあります。
そんな時に利用できるのが、信販会社のオリコが提供している「Appleローン」です。
今回はAppleローンの特徴と、利用時の注意点を解説します。
Appleローン(オリコローン)とは
Appleローンとは、信販会社のオリコが提供するローンサービスのことです。
ローンを利用するとApple製品の代金をオリコがAppleに一括で支払い、申込者はオリコに対して借入額を分割で返済することになります。
月々の定額での支払いになるため、手持ちのお金が少ないとしてもApple製品を購入可能できます。
利用には一定の条件がありますが、さほど厳しい条件ではありません。
以下の条件に合致すれば利用が可能です。
- 満18歳以上の人
- 働いている人(自営業も可能)
Appleローンの対象商品はどれ?
Appleローンを利用することで、最新商品も分割で購入できるようになります。
2022年2月現在、以下のような最新機種たちも購入の対象です。
- iPhone 13 Pro
- iPhone 13
- Apple Watch Series 7
- iPad mini
- MacBook Pro 14インチ
- MacBook Pro 16インチ
- 上記商品のセット購入 など
Appleローンの特徴・メリット
Appleローンは、学生や若い社会人でも利用しやすいメリットがあるローンです。
まずはAppleローンの特徴とメリットを見ていきましょう。
メリットを理解したうえで他社のローンと比較すると、Appleローンの魅力がはっきりと分かるはずです。
iPadやiPhoneなどのApple製品が分割払いで購入できる
Appleローンを利用することで、高額なApple製品でも分割購入が可能です。
分割で購入する方法としてはほかにも「フリーローン」「カードローン」「クレジットカードの分割払い」などもありますが、多くの場合は利息の支払いが必要です。
Appleローンなら、後述の「金利0%」など有利な条件で購入できます。
【キャンペーン中】24回の分割払いまで金利0%
Apple公式サイトをみると、「ローン24回特別分割金利0%キャンペーン」の記載があります。
期間限定のキャンペーンと謳われていますが、過去にも行われていた実績があります。
今後も定期的に開催される可能性はあるでしょう。
ローンを組むと本来は利息を支払うことになりますが、キャンペーンでは利息を計算するための金利が0%になることで利息も0円になります。
対象になるのは6回・10回・12回・18回・20回・24回のいずれかの支払回数を選択した場合です。
毎月の返済金額が24回を超える分割よりも高額になってしまうものの、金額的に無理でない場合は積極的に検討したいところです。
30回以上の分割払いの金利
24回の支払いより回数を増やす場合、選択肢は30回・36回・48回・60回の4つです。
これらの分割を選択すると金利0円キャンペーンの対象外のため、基本的には24回までに抑えておくほうが得になります。
2021年2月現在の金利は以下のとおりです。
分割回数 | 金利(実質年率) |
---|---|
30回 | 6.59% |
36回 | 7.90% |
48回 | 10.60% |
60回 | 13.30% |
出典:お好きなApple製品を最大24か月、分割金利0%で購入できます。
長くなるほど実質的に多くの利息を支払うことになるため、できるかぎり24回までに抑えられるように返済計画を立てましょう。
毎月一定額の返済でApple製品が買える
Appleローンを利用することで、高額なApple商品でも毎月数千円の定額の返済になります。
アルバイトしかしていない学生であっても、毎月数千円なら捻出できるでしょう。
若い社会人や学生は手持ちのお金が少ないことも多く、10万円以上するApple製品を一括で購入すると預貯金がなくなることも考えられます。
キャンペーン中に24回以内の返済回数を選択すれば、利息の負担もありません。
計画的な返済を怠らなければ貯金が少なくても購入できます。
ゆとりを持った返済回数を選択できる
Appleローンを組むときに設定できる返済回数は、10種類から選択できます。
最短で6回から最長で60回(5年)に渡ってローンを組めるため、自分の都合に合わせた返済計画を組めるでしょう。
返済回数を延ばせば毎月の返済金額を抑えられるため、学生であっても無理なく利用が可能です。
しかし、期間が長くなると利息が大きくなってしまうため、できるだけ返済総額を安く抑えるためには回数を少なくする工夫も必要です。
可能な限り返済総額を短くすることで支払う利息を減らせるように、返済計画を考えてみましょう。
学生でもアルバイトでも融資が可能
明確に「審査が甘い」と断言できるローンはどこにもありません。
ただし、一般的には信販会社のローンは銀行のローンよりも柔軟に審査が可能と言われています。
申込条件は「満18歳以上であること」「働いて安定収入を得ていること」なので、学生でも18歳以上でアルバイトをしているのであれば申し込みが可能です。
月々数万円でも安定した収入があれば、審査通過の可能性は十分にあるでしょう。
オンラインでのスピード審査が可能
Appleローンでは、わざわざ店舗まで移動して捺印したり契約書を記入したりする必要はありません。
審査結果は2営業日以内に回答があるのが原則です。
これは最短30分で審査が終わる消費者金融には負けるかもしれませんが、最短でも1営業日、通常は数日以上の審査時間が必要な銀行のフリーローンやカードローンよりはかなり早い水準です。
オンラインだけで手続きが完結するため、自宅にいながら購入手続きが完了するのは大きなメリットでしょう。
Appleローンのデメリット
Appleローンは金利0円キャンぺーンの存在など、メリットが大きいローンです。
しかし、利用したあとで「こんなはずでは……」とならないように、マイナスに感じる面も理解しておきましょう。
審査を通過しないと利用できない
ローンである以上、当然のことではありますが、オリコの審査を通過しないと利用できません。
学生でも借りられる以上は正社員のような年収がなくても問題ありませんが、信用情報はカードローンなどと同様に大切になります。
また、もし過去にローンでクレジットカードの返済遅延が発生している、いわゆるブラックの状態の場合は審査に悪影響を与えるため、ローンを組めない可能性があります。
審査には時間がかかる可能性がある
審査結果は24時間以内に連絡になっていますが、逆に言えば即日でiPhone製品を購入することができない可能性があるということです。
一括購入なら、手続きさえ終わればその日にiPhoneを持って帰れます。
もちろんローンでもすぐに審査が終わる可能性もありますが、確実に当日に手に入れるには一括払いの方が適しています。
Appleローンの審査は甘い?厳しい?審査難易度を解説
このように、審査の難易度について不安を抱えている人もいるのではないでしょうか?
Appleローンもローン商品である以上、利用するには審査を通過しないといけません。
結論から言ってしまうと、審査難易度が厳しいとも、甘いとも言い切れません。
Appleローンの審査難易度が公表されていない以上、簡単に「甘い」「厳しい」と言い切ることは難しいのですね。
ただ、審査は厳しすぎることはないと考えることもできます。
理由は以下の通りです。
- オリエントコーポレーション(オリコ)が審査を行う
- 購入金額が3万円(税込)以上なら高校生を除く18歳以上なら申込できる
Appleローンはオリコが提供しているローンなので、審査はオリコが行います。
オリコはいわゆる「信販会社」と呼ばれる会社で、「一般的には」銀行よりは審査が柔軟に行われると言われています。
また、申し込み条件も厳しくありません。
もちろん高校生は利用できませんが、それ以外の18歳以上であれば購入代金が税込み30,000円を超えるのを条件に申し込むことができます。
正社員はもちろん、アルバイトやパート社員でも安定収入があれば審査を通過できる可能性があります。
上記の観点から、高校を卒業した18歳以上なら誰でもチャンスがあるローンといえます。
Appleローンの審査に落ちる理由
Appleローンは審査が柔軟に行われる可能性がありますが、全員が通過できるとは限りません。
審査落ちする場合、どんな理由で落とされるのか紹介します。
申込内容の虚偽・間違い
申込情報の誤入力は厳禁です。虚偽の記載と判断されてしまうと、審査通過ができなくなります。
間違えることで特に審査に影響すると考えられるのは「年収」です。
少しでも審査通過の可能性を高めたいと思う気持ちは分かりますが、かといってサバを読んで「年収300万円だけど400万円にしておこう」という虚偽の申告をする行為はNGです。
収入証明書の提出や、過去の審査データから虚偽であることはバレてしまい、審査担当者の信頼を失います。
わざと虚偽の記載をする以外にも、
- 悪気はないが間違えた内容を記載した
- 誤字・脱字を直さずに申込した
このような場合も審査落ちの原因になるため、提出前はミスがないか正確に確認しましょう。
クレジットカードのリボ払い・分割払いが多い
「あまりにもクレジットカードのリボ払い・分割払いが多い」というケースも、審査で悪影響になる場合があります。
あくまでも分割やリボ払いはカード会社への借金です。審査でチェックされると「こんなに借入が多いのに、うちの返済は大丈夫なの?」と疑いを持たれてしまうわけですね。
信用情報に傷がついたブラックである
ローンの審査に落ちてしまう理由はさまざまですが、特に影響が大きいのは信用情報の中身です。
オリコでは審査の際には指定信用情報機関にアクセスして申込者の情報を照会するため、審査通過のためには信用情報がクリアであることが求められます。
傷がつく理由として主なものはカードローンやクレジットカードの返済遅れですが、それ以外にもスマホ代金の割賦払いの延滞、保証会社を利用して入居した賃貸の家賃の支払い遅れも信用情報に記載されます。
61日以上または3ヵ月以上の延滞や強制解約などの情報が記載された状態は俗に「ブラック」と呼ばれ、審査通過は大変厳しくなります。
ローンの審査を通過するためにも、日頃の支払いを遅らせないことを忘れないでください。
Appleローン利用時の注意点
Appleローンを利用する際、いくつかの注意点があります。
対象の商品だと思っていたら、いざ申し込んだときに対象外と判明することもあるかもしれません。
1つひとつの注意点を知り、事前に理解したうえで申し込みましょう。
審査なしではiPhoneを分割購入できない
すでに紹介したとおり、AppleローンでiPhoneなどを購入するには、審査の通過が必須です。
「審査なしで借りられるローンはないの?」と考える人もいるかもしれませんが、ローンと名前がついていて審査なしの商品はありません。
貸金業法という法律で、審査を行うことが明確に定められているからです。
第十三条 貸金業者は、貸付けの契約を締結しようとする場合には、顧客等の収入又は収益その他の資力、信用、借入れの状況、返済計画その他の返済能力に関する事項を調査しなければならない。
引用元:e-GOV|貸金業法
返済遅れ以外の注意ポイントもある
審査で見られるポイントは信用だけではありません。
例えば、他社でいくら借りているかも見られています。
信販会社であるオリコは、貸金業法に基づいた営業が必要であり、貸金業法上の「総量規制」を守る義務があるためです。
総量規制とは、申込者の年収の3分の1を超える融資をしてはいけない、というルールのことです。すでに他社で年収の3分の1の融資を受けている場合は、それ以上の融資は受けられません。
購入金額30,000円以上が条件
オリコのAppleローンは、Apple製品なら何でもローンが組めるというものではありません。
1回の買い物の料金が合計で30,000円(税込)以上になることが必要で、それよりも少額な買い物には利用できません。
ただ、Apple製品は比較的高額な商品が多いため、そこまで大きな問題にはならないでしょう。
利用できる商品に制限がある
AppleローンはiPhoneやiMacなどのApple製品を購入する際に利用できますが、全てのApple製品に利用できるわけではありません。
- ライセンスキーなどのソフトウェアダウンロード製品
- iTunesカード
上記のような製品はローンの対象外です。
返済を遅らせるとブラックに
Appleローンは信販会社であるオリコが提供しているローンです。
返済を遅らせると指定信用情報機関にデータが記録されるため、絶対に遅れはNGです。
特に61日以上(あるいは3ヶ月以上)の遅れは事故情報として記録され、俗にいうブラックと言われる状態になってしまいます。
事故情報の記録は最長で5年間は残り続けるため、「ローン」と名の付く商品の審査に影響します。
マイカーローンを組みたくても審査を通過できないこともあるでしょう。
絶対に期日までに返済することを忘れないでください。
Appleローンの申し込みの流れ
ローンの流れは、大きく分けて以下のとおりです。
- オンラインストアでApple製品を注文
- 審査の必要事項を入力
- 審査
- 審査通過・契約
- 商品発送
必要書類
Appleローンは、絶対に本人確認書類が必要とは限りませんが、Appleの判断で求められることもあります。
スムーズに審査を通過してApple製品を手に入れるため、あらかじめ必要書類を知っておきましょう。
最初に手配しておけば、いざ必要になった際に慌てる必要はありません。
Appleの本人確認書類としては、以下のうち1つを用意しておきましょう。
- 運転免許証
- 健康保険証
- 年金手帳
- マイナンバーカード
- パスポート
- 在留カード 等
また、場合によっては収入証明書が求められることもあります。
その際に提出できる書類の例は以下のとおりです。
- 源泉徴収票
- 所得証明書
- 課税証明書
一般的には融資希望額が50万円を超えるか、融資希望額と他社借入額の合計が100万円を超える場合に提出します。
ただし、そこまで高額な融資でなかったとしても、Appleローンの審査では必要と判断された場合に提出することになります。
もし提出を求められた時に手元にないとタイムロスになるため、あらかじめ用意しておくとベターです。
Appleローンの支払い方法
Appleローンの返済に関する項目についてピックアップしましたので、ご確認ください。
- ローン申込時に支払い回数を指定する
- 審査完了後に支払い口座の登録手続きを行う
オリコのAppleローンを選択したあと、支払い回数を選択する画面があるので、希望する支払い回数を選択しましょう。
Appleローンの魅力は「金利0%キャンペーン」ですが、商銀ごとに0%で借りられる支払い回数に違いがある点に注意しましょう。
商品名 | 金利0%で借りられる分割回数 |
---|---|
iPhone | 24回 |
Mac | 24回 |
iPad | 3回 |
AppleWatch | 3回 |
AirPods | 3回 |
出典:アップル公式
手続きが終わるとオリコの審査に移り、審査通過すればオリコに支払う口座の手続きに進みます。
手続きが無事に終われば、契約者本人の口座から毎月のローン返済額分が引き落とされるようになります。
返済金額のシミュレーション
Appleローンで毎月いくらの金額が必要になるかは、公式webサイトの「WEBクレジットシミュレーション」でシミュレーションが可能です。
入力項目は「ローン希望額」「お支払いパターン」「支払回数」の3つだけで、すぐに返済例を確認できます。
ためしに「iPhone13の下位モデルを購入する」イメージで計算してみましょう。
iPhone13の最安モデルの定価は公式サイトを見ると98,800円(税別)のため、付属品のことを考えて10万円を借りると決めたとします。
参考: iPhone13を購入
ローンの希望額を10万円にし、お支払パターンを普通分割(ボーナス併用無)、お支払い回数を12回に設定してシミュレーションを実行してみます。
その結果が以下の画面です。

分割1回目の支払額は8,337円、2回目以降は8,333円という結果でした。キャンペーンにつき利息は発生していません。
では30回払いにしたらどうなるでしょうか。
結果は以下のとおりです。

10万円程度の借りれ額であれば、さほど大きな利息にはなりません。2年半にわたる借入でも利息は6,590円です。
利息の金額は「金利」「借入総額」「返済期間」の3つの要素で決まるため、借り入れる金額が30万円であれば他が同じ条件でも支払う利息は3倍になります。
まずは、自分が希望する借入金額と返済期間で、利息と返済総額がいくらになるのかをシミュレーションしてみることをおすすめします。
Appleローンに関するQ&A
最後に、Appleローンの審査に関する疑問と回答をまとめました。
オリコのAppleローンの申込条件は「購入金額が30,000円(税込)以上」「18歳以上であること(高校生は除く)」です。
収入の条件が記載されていないので、無職の専業主婦であっても申し込むことはできます。
そして、審査を通過することも可能です。実際にネット上では無職の専業主婦でもAppleローンの審査を通過したという評判が目に入ります。
ただ、申込者が無職の場合、配偶者の収入が安定していることが求められます。
夫婦のいずれも無職のようなケースでは、審査通過は現実的に難しいでしょう。
また、配偶者がいわゆるブラックである場合も同様に審査は通過できません。
審査に一度落ちたとしても、2回目の審査にチャレンジすることは可能です。
ただ、前回落ちた理由が改善されていない限り、また審査落ちになる可能性があります。
審査に落ちた理由は教えてもらえないので、自分で「ここがまずかったのでは?」と予想して改善するしかありません。
たとえば過去に返済延滞を起こした履歴があり、信用情報に残っている場合は、完済から5年以上経過して記録が消されるまで待って再度申込する、といった具合ですね。
「勤続年数が長くなった」「年収が上がった」「リボ払いを完済した」など、審査面でプラスになりそうなことが起きてから審査に申し込むと審査通過できる可能性が高まるでしょう。
まとめ
Appleローンは24回払いまでであれば利息が発生せず、毎月一定の金額で返済できる優れたサービスです。
しかし、信販会社のローンである以上は返済に遅れると信用情報機関に「事故情報」が記録されます。
Apple製品の購入は大切なイベントですが、住宅やマイカーの購入はさらに大切なイベントです。
その時にローンが組めないとなると、Apple製品が買えないよりも大変です。
借入前に綿密に返済計画をたて、確実に返済できることを確信してから申し込みましょう。