カードローン

カードローンは信用情報にどんな影響がある?ブラックリストの本当の意味

カードローンの申し込みを検討している人のなかには、信用情報の不安を持っている人が多くいます。
「カードローンを利用すると、信用情報に傷がついてしまうのでは」と心配するというものです。

実際には、カードローンを利用していること自体が信用情報に傷をつけることはありません。

ただし、支払いが滞ったり、延滞が起こったりすると信用情報に記載されて、ローンが組めなくなるなど様々な不利益をこうむります。

FP監修者
森本 陽子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)CFP認定者。自身の経験や知識を活かし、複雑なお金の仕組みや知識をわかりやすく解説しておりツイッターでの有益な呟きにも注目。

カードローンと信用情報との関係を知っておこう

カードローンにおける信用とは

銀行からお金を借りようとするなら、担保や保証人が必要となります。

たとえば不動産を担保にすることによって「不動産担保ローン」を利用することが可能です。
担保物件を評価額の60%~70%程度のお金を借りることができます。

自治体などが提供する貸付の多くは保証人を必要としており、親族などを保証人として非常な低金利、または無利子で生活費を借りることができます。

一方、カードローンは担保が必要なく、保証人を立てることなく貸付が行われます。
これは「信用貸付」と言われており、利用者の「信用」を担保・保証人の代わりとして融資の可否や融資額、金利を決めます。

カードローンで言う「信用」とは「どのくらいまでなら約束したとおりに返済できるか」「この人にはいくらまで貸せるか」という度合いです。

そのため、カードローンでは申し込みを受けた金融機関で必ず審査が行われて、安定した収入があるかどうか、これまでの返済実績に問題はないかをチェックされます。

安定収入・返済実績に問題がないかどうか、という点がその人の「信用」の主な要素です。

信用が高い人ほど審査に通りやすく、借りられる金額も大きくなり、低金利で借入できるといった条件が良くなります。

逆に、信用の足りない人にお金を貸すのはリスクが大きくなります。審査に通りにくくなったり、上限金額が低めに設定されます。

カードローンの利用が信用情報に悪影響?

カードローンを使ったことのない人の一部には「カードローンを使うと信用情報に傷がつく」と誤解している人がいます。

カードローンを利用したことがあっても、計画的に利用していることが確認できれば、信用情報に問題はなく、他のローンなどで審査の障壁になることはありません。

良く言われることに「カードローンを使っていると住宅ローンの審査で不利になる」というものがあります。
これには若干の真実もあるでしょう。

家や車といった高額の買い物をする際に、一括で支払いができる人は限られており、多くの人はローンを組んで高額の買い物をします。

このとき、カードローンで借りていると、そちらの返済をする必要があるため、大型ローンの支払いに影響するとみなされます。

しかし、カードローンを使っている人が、それだけを理由に住宅ローンの審査に落ちるわけではありません。

カードローンが問題になるのは、利用状況で悪い実績がある場合です。
悪い実績とは「返済の滞納」などで、支払いを滞納すると信用情報に影響が及びます。

たとえば、定められた返済日から60日以上の支払い遅延の状態になると、信用情報に「異動」と記載されます。
「異動」があると住宅ローンだけでなく、他のローンの審査にも通りにくい状態となります。

信用情報は金融の利用履歴

ローンの審査でキーポイントになるのが「信用情報」です。
信用情報には氏名や勤務先など本人を識別するための情報のほか、ローンやクレジットカードの申込内容や契約内容、残高などが記載されます。

「延滞があったかどうか」「完済されたのか」「これまでにどのような借入の申し込みをしたか」などの細かい情報も情報機関に記載され、信用情報では過去の利用実績が重視されます。

信用情報を見れば、その人がこれまでにお金の貸し借りに関してどのように行動してきたかという個人的な経緯を知ることができます。

ローンを組むにあたって、申込者と金融機関の間には何も取引関係がない状態から始まります。
このとき、金融機関は申込者の信用情報を閲覧して「貸したお金を返せる人かどうか」を見極めます。「この人ならこれくらいを貸せる」「この人なら契約したらしっかり返済できるだろう」などといった契約に関わる内容を、信用情報を元に判断します。

信用情報とは何か知っておこう

信用情報の定義

信用情報とは、クレジットカードやローンなどの信用取引における契約内容や返済・支払状況・利用残高などの取引情報のことです。

・個人信用情報機関JICCの定義

「商品やサービスを購入するときに、手持ちの現金以外を支払い手段として、ローンやクレジットを利用して後払いした際の過去から現在までの取引事実を客観的に表した情報」

現金以外の支払い手段を使うということは、支払い時点では借りているお金、つまり将来返す必要があるお金が発生していることを意味します。

消費者から見ると、実際の支払いは商品などの購入の後に実行することになります。

この「後払い」は、購入者は確実に支払いができるという「信用力」が必要となります。
こうした支払いを過去から現在までどのように行ってきたか、という客観的事実の集積が「信用情報」です。思想や信条、趣味といった個人情報は信用情報には含まれません。

 3つの個人信用情報機関

金融機関は申し込みがあった時点で、申込者の信用情報を閲覧して、契約しても問題がないかどうかを確認します。

日本には3つの個人信用情報機関があり、金融機関が加盟している機関を通じて信用情報を登録・取得・閲覧します。

新しくクレジットカードを作るときには、そのカードローン会社を通じて申込者の情報が情報機関に登録されます。
日本にはCIC、日本信用情報機構(JICC)、全国銀行個人信用情報センター(KSC)の3つがあり、加盟企業は若干異なっています。

・信用情報機関と主な加盟企業 

信用情報機関 主な加盟企業
シー・アイ・シー(CIC 信販会社・クレジットカード会社・リース会社・保険会社
日本信用情報機構(JICC 消費者金融・銀行系クレジットカード会社
全国銀行個人信用情報センター(KSC 銀行

CICは主にクレジットカード、JICCは主に消費者金融、KSCは銀行とおおまかに考えられます。

近年、消費者金融業者はJICCとCICの両方に加盟し、銀行のカードローンは消費者金融業者が保証会社となっているため、3つの個人信用情報機関すべてに情報を照会されることになります。

中小の消費者金融にはJICCのみに加盟しているというケースもあり、業者ごとに異なっています。

信用情報として記載される項目

信用情報として記載される項目は、本人を特定する情報から、契約、返済状況など多岐にわたります。

主に消費者金融が加盟しているJICCを例にとると、以下のような情報が一定の期間登録されます。

1.本人特定情報

・内容:氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、勤務先、勤務先電話番号、運転免許証の記号番号など
・登録期間:契約内容に関する情報などが登録されている期間

2.契約内容情報

・内容:登録会員名、契約の種類、契約日、貸付日、契約金額、貸付金額、保証額など
・登録期間:契約継続中及び契約終了後5年以内

3.返済状況に関する情報

・内容:入金日、入金予定日、残高金額、完済日、延滞など
・登録期間:契約継続中及び契約終了後5年以内

4.取引に関する情報

・内容:債権回収、債務整理、保証履行、強制解約、破産申立、債権譲渡など
・登録期間:契約継続中及び契約終了後5年以内

5.申し込みに関する情報

・内容:本人を特定する情報、並びに申込日及び申込商品種別など
・登録期間:照会日から6ヶ月以内

こうなると信用情報が悪化する

返済の遅延

過去にカードローンやクレジットカードなどの返済が遅れてしまった人は、信用情報が悪化します。
カードローンの審査担当者は、申込者の情報を個人信用情報機関に照会し、そこで返済遅延の情報を見ると期日までに返済できない人と判断するからです。

大手のカードローンでは、本人特定情報が送信された段階で信用情報機関に照会して、すぐ結果を出します。
問題なのは、信用情報に傷がつく遅延の回数などを明確に公表していないという点です。

そのため、1回遅れた程度では問題なくても、2回目、3回目となったら遅延情報を登録することもあります。もしカードローンの審査に落ちてしまった場合には、自分の信用情報に傷がついていることを想定して対策しましょう。

返済の遅延で気をつけたいのは、携帯電話やスマートフォンの料金の未払いです。
料金の滞納が、本体の分割払いとみなされて遅延情報が記載される恐れがあります。

また、公共料金の支払いをクレジットカードで済ませている人も信用情報の確認が必要です。公共料金の引落時に口座にお金が入っていないと、延滞として記録されることがあります。

債務整理

過去に債務整理をした場合にも信用情報に傷がついています。
いわゆる「ブラックリスト入り」した状態です。

債務整理には自己破産、個人再生、任意整理などがありますが、3つとも金融事故として信用情報機関に登録されます。

借金を返済できなかった人が、ある程度借金を圧縮してもらったり、もしくはまったく返済しないことを法的に約束してもらったりするのが債務整理です。
そのため、債務整理をした人は、過剰に借入する人と判断されてカードローンの審査には通らなくなります。

代位弁済

代位弁済はカードローンの保証会社が、カード会社に成り代わって借金の残債を支払うことを指します。

この代位弁済が実行されると、利用者はカードローン会社と無関係となり、それ以降は保証会社と利用者との間の取引となります。
多くの場合、代位弁済が実行されると、保証会社から利用者へは「一括返済」を迫られます。

代位弁済はローン利用者が借金を滞納しているときに代わりに支払ってもらうことですので、代位弁済という情報を見た審査担当者は「毎月の返済が追いつかなくなるほど借金する人」と判断して審査に通しません。

この情報も申し込んだ時点で判明するため、事実上即座に審査が否決されます。

信用情報の保存期間

金融機関によって、加盟している信用情報機関が異なります。

複数の金融機関を利用しているとき、すべての利用状況が1つの情報機関に保存されるわけではありません。

日本の3つの信用情報機関も、情報を保存する期間が異なっています。

 ・3つの個人信用情報機関の情報保存期間 

掲載情報 JICC CIC KSC
61日以上延滞 5 1 5
3ヶ月以上延滞 5 5 5
強制解約 記載なし 5 5
債務整理 5 5 5
自己破産 7 5 10
代位弁済 記載なし 5 5

注意したいのは「KSCでは自己破産したという情報が10年保存される」という点です。

自己破産は借金のすべてを支払わずに済ませる法的措置で、金融機関としては丸ごと損失となります。そのため、他のネガティブ情報よりも厳しい扱いになっています。

信用情報が悪化すると?

俗に「ブラックリスト入り」すると言いますが、実際にはこういう名前のリストがあるわけではありません。

たとえば「要注意人物リスト」があって、そこに金融事故を起こした人の名前を記載するといったことはありません。

ブラックリストとは、信用情報機関に自己破産や債務整理といったネガティブ情報が記載されることを指します。
情報は一定期間保存されて、その間はクレジットカードやカードローンを利用することができなくなります。そのネガティブ情報の掲載のことを「ブラックリスト入りする」と呼んでいます。

たとえば、カードローンで100万円を借りていて、毎月の返済額が自分の返済能力を超えてしまったとします。
その後、返済が遅れてしまうようになり、延滞を繰り返すようになると、信用情報に多くの延滞履歴が残ります。

このとき、他社のカードローンだけでなく、住宅ローンやクレジットカードの新規申込審査に落ちる可能性が非常に高くなります。

カードローン会社から注意を受けるようになりますが、それでも改善が見られないときは追加融資を受けられなくなります。

悪質とみなされると強制解約となることもあり、その後は借入額の一括請求をされるリスクがあります。
この状態を「ブラックリスト入りした」とみなします。

 過度に恐れる必要はない

信用情報という文字列を見ると怖いものと身構えてしまうかもしれませんが、通常の利用では心配する必要はありません。

カードローンを使っていても1回も信用情報について知ることもなく、心配することもなく過ごす人も大勢います。

信用情報は悪い情報だけを記載しているのではなく、利用者の金融機関に関するすべての情報を登録しています。
たとえば、お金を借りているものの、きちんと返済しているのであれば信用度が高まりプラスに評価されることもあります。

1.多くの人が登録されている

信用情報は返済の記録だけでなく、借りているという情報そのものが登録されます。
カードローンだけでなく、クレジットカードの利用や、その他のショッピングローンでも登録されます。

テレビショッピングで、電化製品を購入して分割払いにしたら、その時点で信用情報として記録されます。

近年ではクレジットカードを始めとしたキャッシュレス決済が一般化しつつありますが、クレジットカードを持っているのであれば必ず信用情報に登録されています。

多くの人が個人信用情報機関に情報が登録されており、カードローンを利用したからといって、特に心配する必要はありません。

2.返済に遅れないこと

カードローンは返済しやすい仕組みになっています。

10万円を借りたら翌月全額を返済するなどの仕組みではなく、何ヶ月か分けて少しずつ返済していくようになっています。
10万円借りたら、毎月の支払いは3000円から4000円程度でしょう。

そもそもカードローンは一時的にお金が足りなくなった人が利用するものですので、返済は何ヶ月かの猶予があります。

何より重要なのは、借りたお金を遅れずに返済することです。
きちんと毎月遅れずに支払っているなら、信用情報が悪化することはありません。

3.毎月しっかりと返済しよう

カードローンでは、ほとんどの場合で一括返済ではありません。
毎月少額に分けて少しずつ返済するものです。

返済方法は各社で異なりますが、計画的に返済していけば必ず完済できるように商品設計されています。

上手に使えば生活の助けになるものです。
毎月の返済日に遅れることなく、また最低返済額以上の金額をしっかり返済することが大切です。

信用情報を気にするのではなく、借りたら返すという当たり前のことを淡々と実行することが重要です。

カードローンが信用情報に与える影響 まとめ

信用情報は金融機関の利用状況をすべて記録したものです。

悪化すれば悪影響がありますが、通常の利用では問題になることはありません。

カードローンの利用が即座に信用情報の悪化を招くわけではありませんので、契約通りに利用することが大切です。

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