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CFP相続の1週間独学勉強法【テキスト・対策・難易度・ポイント】

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私は2020年11月のCFP試験で不動産と相続の2科目受験し、不動産40点、相続42点で合格しました。
点数は合格ラインよりかなり余裕を持って合格できました。

長期間勉強したわけではなく、同年8月に出産したばかりだったため相続については1週間しか勉強できませんでした。
私は勉強が苦手で知識もほぼありませんが、1週間の勉強スケジュールを立てて計画的に勉強したら予想以上に高得点を取れました。

この記事では、CFP相続を1週間で独学合格した私の勉強法やテキストの紹介、試験の対策やポイントをお伝えします。

著者
森本 陽子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)・CFP認定者・ 貸金業取扱主任者。自身の経験や知識を活かし、複雑なお金の仕組みや知識をわかりやすく解説しておりツイッターでの有益な呟きにも注目。

CFP相続の試験結果

私は2020年11月にCFP相続を受験しました。
結果は42/50点。合格ラインは33点です。

すでにライフ・リスク・タックスの3科目は合格済でしたので、今回はCFP2回目の受験です。
相続と不動産の実質2科目、金融は勉強が間に合わず記念受験となりました。無事に相続42点と不動産40点で高得点合格できました。

CFP相続の難易度

CFP相続は他の科目に比べて比較的簡単な科目でした。
暗記は多いですが、計算は他の科目に比べて単純です。金融や不動産よりも身近な内容ということもあり、取っつきやすい科目です。
本番の試験で、唯一時間がたっぷり余ったのも相続です。CFPの中でいちばん受かりやすい科目かもしれません。

他資格と難易度比較

私が保有している資格とCFP相続の難易度をそれぞれ比較してみました。

CFP相続とFP2級

CFP相続とFP2級の難易度は、同じぐらいに感じました。範囲が広い分、FP2級の方が勉強は大変かもしれません。

CFP相続と簿記2級

CFP相続と簿記2級の難易度は、簿記2級の方が難しく感じました。簿記2級は大量の演算が必要です。CFP相続は暗記が中心で、演算は少なめです。文系の人にとっては簿記2級よりCFP相続の方が受かりやすいかもしれません。

CFP相続の勉強期間・時間

私の相続の勉強期間は1週間でした。
CFP試験の1日目で不動産を受験していたため、それまで相続の勉強は一切していませんでした。不動産の試験終了後すぐに勉強をスタートし、1週間後の相続を受験しました。

1週間はぎりぎりなので、通常は2〜3週間あれば余裕がでると思います。1週間で合格するには、過去問選びとスケジューリング、過去問の理解度が重要なポイントになります。詳細は後述します。

1日の勉強時間

7日間のうち、勉強時間は1日約3時間、最後2日は7~8時間勉強しました。トータルで30時間ほどだと思います。育児をしながらなので、子どものお昼寝中や深夜に勉強しました。息抜きにYouTubeをたくさん見たりしてたので、そこまで根を詰めて勉強していたわけではありません。

CFP相続のテキスト過去問

CFP相続で実際につかった参考書や過去問と私のおすすめを紹介します。

使った参考書

私がCFPの相続の勉強に使った参考書はFP1級用のテキストです。

CFP専用の参考書ではありませんが、TACの「みんほし」シリーズが分かりやすくて慣れているため、私は資格取得はこのシリーズを使っています。
FP1級テキストで代用する場合、CFPと微妙に出題内容が違うので少し注意は必要です。

使った過去問

CFP相続の過去問は日本FP協会のCFP®資格審査試験問題集を使用しました。

『CFP®資格審査試験問題集』日本FP協会 770円(税込)

実際の過去の試験と解説が本になったものです。1回分50問が1冊に収録されています。
これを過去3回分購入して勉強してもいいと思います。勉強時間がない人は300問のFPK精選過去問よりもこちらがおすすめです。私は金融と相続の2科目は、過去3回分×50問=150問を勉強して合格しました。

おすすめの参考書

CFP専用の参考書のおすすめを紹介しておきます。

『CFP®資格標準テキスト相続・事業承継設計』 日本FP協会 2,530円(税込)

試験を実施している日本FP協会が出版しているテキストですので信頼があります。

CFPは参考書がなくても合格はできますが、あるといちいちネットで調べる必要がないので1冊あると便利かもしれません。私はタックス、ライフ、リスクの3科目はほぼ参考書なしで合格しました。

おすすめの過去問

私が使用した過去問以外でおすすめするなら、受験生に圧倒的人気のFPKの精選過去問です。

CFP受験対策精選過去問題集 相続・事業承継設計
FPK研修センター株式会社
定価3,900円

1冊で300問収録されていて、解説は充実、法改正にももちろん対応しています。この1冊をしっかり勉強すればほぼ確実に合格できます。
ボリュームは多いですが、時間に余裕がある人はこちらの過去問を使うことをおすすめします。
ただし、年1回の発行なので、最新過去問の掲載がないタイミングがあります。

CFP相続の7日間勉強法

実際に私がCFP相続を7日間勉強した手順を詳しく解説していきます。スケジュールを組んで勉強しました。

日本FP協会『CFP®資格審査試験問題集』の最新過去問3回分(3冊)を使用しています。

1〜4日目

まず参考書ではなく、過去問をいきなり解いていきました。最初はまったく解けないので、解説を読みながらです。

例えば1日目に25問解いたら、翌日は前日解いた25問を解いてから次の26〜50問を解くようにしました。前日解いた問題を翌日復習して積み上げるスタイルです。

最初に解答を見ながら解く→翌日に復習する→次の過去問を解くという流れを繰り返しました。2冊目からは解きやすくなると思うので、どんどん解き進めます。
3〜4日間で150問を一通り終わらせるスケジュール感で進めました。

4〜5日目

7日間のうち後半になったら過去問150問の2〜3回転目に入ります。すでに覚えている問題は省略して、分からない問題を中心に過去問を解いていきました。

6〜7日目

過去問3回転を終えると自分の弱点が見えてくるので、レジュメを作成しました。
過去問の選択肢ごとにじっくり読みながら、ノートに自分が暗記できていない部分を書き出していきます。

暗記する部分が大量ですが、最後2日間でノートを作成しながら頭に詰め込みました。
かなりギリギリのスケジュールですが、この方法で相続42点を取ることができました。

CFP相続の勉強対策

CFP相続の勉強対策について解説します。基本的にはCFPすべての科目について同じことが言えます。

計算問題は丸暗記

計算問題はとにかく丸暗記がおすすめです。
1週間の勉強期間では理論を理解する時間はありません。問題を見た瞬間に勝手に手が動くぐらいまで徹底して何度も過去問を解くことが大切です。

その時、なぜ自分がミスをしたのか意識しておくことも大切です。ケアレスミスはケアレスミスではなく、ただの勉強不足です。計算問題だけは5回転以上するべきです。

計算問題は最初の1問につまづくと次の連結問題が解けなくなり一気に3点を失点することもあるので要注意です。

弱点にしぼったレジュメ

高得点を取るためには過去問の演習だけではなく、レジュメの作成がおすすめです。私はノートにしっかり書くようになってから飛躍的に点数がアップしました。短期間で高得点を取るには、弱点にしぼったレジュメ化がおすすめです。

私は弱点が多すぎて書いたノートは12ページにもなりましたが、できるだけコンパクトなほうが暗記しやすいです。

CFP相続のポイント

相続

相続は暗記中心です。相続の承認と放棄や、遺贈、普通養子、自筆証書遺言書、未成年者控除、物納、延納、2割加算など細かい論点が多いので、過去問に出題された部分は完璧に覚えましょう。全部覚えようとするとパンクしてしまうので、直近3回分の過去問で出題されたところのみでいいと思います。選択肢の4択まですべて覚えることが大切です。

贈与

贈与は相続時精算課税や延納など相続とかぶっている部分も多いです。ノートにまとめるなどしてしっかり暗記する必要があります。2,000万とか30歳とか240㎡とか細かい数字の暗記が多くなりますが、複雑ではないので直前の暗記でもなんとか間に合います。

財産評価

路線価などを使った土地や家屋の評価は計算問題で出題されますが、覚えてしまえば簡単です。他の科目のような複雑さはありませんから、絶対に得点源にしたい箇所です。何度も演習して完璧に覚えましょう。

株式

非上場株式の評価の計算もさほど複雑ではありません。計算式が問題文で表示されていることもありますが、Lの割合が含まれる原則的評価方式の基本、類似業種比準方式、配当還元方式は確実に覚えておきましょう。

CFP相続の当日の試験の様子

CFPの試験は1科目2時間で、50問出題されます。

通常CFPは時間がないのでものすごいスピードで問題を解く必要がありますが、相続だけはかなり時間が余ります。

私の場合は40分も時間が余りました。余った時間で3回ぐらい内容の見直しができます。
他のCFP科目に比べたらかなりゆとりがある科目だと思います。時間配分しながら落ち着いて試験に向き合えば大丈夫です。

試験会場には時計がない

CFPの他の科目の記事でも毎回書いていますが、CFP試験会場に時計はありません!

最近はスマホを時計にしていて腕時計がない人もいると思います。
必ず時計を持参して試験を受けてください。
試験中の時間配分は合格するために絶対必要です。

腕時計は100均にも売っているので前日までに用意してください。

CFP相続の合格発表

CFPの合格発表は約1ヶ月後ですが、解答速報は試験翌日の10時から日本FP協会のホームページで公開されます。自己採点できるため、試験翌日には合否が大体分かります。

ただし合格ラインの点数は毎回変わるので、はっきりとした合否は翌月の合格発表を待つことになります。

合格発表と合格ラインは翌月に日本FP協会のマイページから確認できます。

私は相続は1週間しか勉強ができなかったので42点も取るなんて夢にも思いませんでした。文系にとってはCFP相続はとても受かりやすい科目です。

CFP相続は科目組み合わせにおすすめ

CFPを科目選んで受験する場合、受ける順番や組み合わせに悩む人もいると思います。

その場合、相続は比較的受かりやすいので金融や不動産など難易度の高い科目とセットにするといいと思います。

科目を組み合わせる場合、試験2日間の中からそれぞれ1日1科目ずつ選んで、2科目×3回の受験で合格するのがいちばんおすすめです。

スケジュール的に余裕が出るので、受かりやすくなります。

まとめ

相続はCFPの中でも比較的勉強がしやすく、受かりやすい科目だと思います。

FPKの精選過去問か、日本FP協会の過去問3回分どちらかを使ってしっかり勉強すればかなりの確率で受かるでしょう。

短期間で合格するにはレジュメ作成による弱点克服と暗記、徹底した計算問題の演習がポイントになります。

CFPは6科目合格するとAFPの継続教育単位が取得でき、FP1級の筆記が免除になります。

多忙を理由に諦めるにはもったいない試験なので、ぜひ効率的に勉強して合格してください。

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