お金に関する豆知識

【返済できなくて困ったら】借金の返済相談を活用する方法

借金の悩みは他人に相談しにくいこともあり、自分一人で抱え込んで深刻化する傾向があります。

借入契約に関する法律は複雑で分かりにくく、個人の力だけではどうしようもないことが多くあります。返済トラブルに直面したときには、ためらわずに早い段階で専門家に相談しましょう。

FP監修者
森本 陽子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)CFP認定者。自身の経験や知識を活かし、複雑なお金の仕組みや知識をわかりやすく解説しておりツイッターでの有益な呟きにも注目。

返済で困った場合の相談場所

まずは業者へ

カードローンを利用している最中に「どうしても今月はお金が用意できない」という事態が発生することがあります。
そういうときに最もやってはいけないのは「支払いもしないし、連絡もしない」というものです。

カードローンの支払いは無視すれば催促が止むといった種類のものではありません。
無視する時間が長引くほど、借り手は不利になるばかりです。

もし「今月はお金がピンチだ。カードローンの返済ができない」と思ったら、判明した時点ですぐに業者に連絡しましょう。
連絡したからといって、返済の義務から免れるわけではありません。しかし、たとえば「今月は利息のみの返済でいいですよ」と言われることがあります。利息のみの返済でも延滞扱いにならず、それ以上の催促もされません。

・金利18%での借入額ごとの30日の利息

借入額 利息
5万円 739
10万円 1479
20万円 2958
50万円 7397

利息だけの返済でその月の返済を乗り切りたいのであれば、業者のコールセンターに連絡をしておきましょう。業者によっては特に連絡なしで利息分だけを返済しても問題ないところもあります。

公的な相談機関

お金の貸し借りに関する契約は法律は複雑で分かりにくく、自分だけで解決するのが困難というケースは多くあります。

一人で抱え込んでいると、事態が悪化する一方にもなりかねません。借金に関するトラブルに直面したときに大切なのは、早い段階で専門家に相談することです。借金の悩みを受け付けている相談先として代表的なものが以下の4つです。

1.国民生活センター

国民生活センターは、消費者問題や暮らしの問題を中心に取り組んでいる相談機関として設置された独立行政法人です。

消費者トラブルを中心にした無料の相談業務も行っており、借金問題についても相談すればアドバイスを受けることができます。ただ、国民生活センターそのものが貸金業者に交渉をすることはできません。

2.日本クレジットカウンセリング協会

日本クレジットカウンセリング協会は、弁護士連合会やクレジットカード業界団体が協力して設立した公益財団法人で、借金問題の無料カウンセリングや解決策の相談を行ってくれます。

全国に相談窓口を設置しており、相談を申し込むと弁護士や臨床心理士など専門家によるカウンセリングを受けることができ、弁済計画の作成などの相談が可能です。

3.日本貸金業協会

日本貸金業協会は、貸金業者が加盟する自主規制機関で、借金問題に関する無料の相談を受け付けています。

「貸付自粛制度」という業界団体ならではの措置を受けることもでき、これ以上自分に貸付をしないよう申し出ることができます。自分だけでは借金をコントロールできない人にとっては有用な制度でしょう。

4.法テラス

法テラスは「日本司法支援センター」のことで、国によって設立された公的機関です。

無料で弁護士による法律相談を受けられるだけでなく、弁護士に借金問題を依頼する際に法テラスが弁護士費用の立て替え払いをしてくれる制度があります。そのため、費用の心配なく弁護士に依頼をすることができます。

③債務整理についての法律相談なら

借金の返済がこれ以上無理だという場合には、債務整理をすることで法的な義務から解放されます。任意整理や個人再生などの法的な措置を講じて、それまでの借金の減額や免除を取り付ける法律上の手段です。

この法律的手段は、個人で行うことも可能ですが、実際には法律の専門家に依頼するのが良いでしょう。そのとき「いったい誰に相談したら良いのか」ということで悩ましいという人が多いでしょう。

こういったケースに対応してくれるのが、法テラスです。
借金返済などのトラブルに関する相談先や解決方法が分からない人へ、法制度や適切な相談窓口を案内する専門機関です。

法テラスを利用して債務整理をするメリットとして「民事法律扶助制度」が利用できる点が挙げられます。この精度を使うと、弁護士や司法書士に直接依頼するよりも費用をかけずに債務整理をすることが可能です。

申し込みには一定の「収入基準」と「資産基準」を満たしている必要がありますが、条件を満たしていれば通常の依頼よりも大幅に費用を抑えることができます。

④ヤミ金で困ったときの相談は?

ヤミ金は少なくなったとはいえ、今でも存在しており、お金に困っている人に言葉巧みに近づいて違法な貸付を行っています。

覚えておきたいのは「ヤミ金から借りたお金は一切返済する義務はない」という点です。

正規の業者ではないので、ヤミ金から借りたお金は踏み倒しても、まったく罪に問われることはありません。ヤミ金からの被害を受けたときの相談先は以下の通りです。

・警察

警察は民事不介入だからヤミ金の相談には乗ってくれないというネット上の書き込みがありますが、ヤミ金は貸金業法違反の立派な犯罪ですので、警察が動かないことはありません。

相談する際には「ヤミ金業者の電話番号を控えておく」「証拠があれば揃えておく」などの準備はしておきましょう。

・弁護士、司法書士

ヤミ金問題に詳しく、慣れている弁護士は全国に数多くいます。

元金と返済してきたお金を全部取り戻せる可能性もあります。強気の交渉によって多くの実績をあげている弁護士も多く、そういった人に相談すれば早い段階で処理してもらえます。

・法テラス

弁護士や司法書士などを紹介してくれるのが法テラスです。
ヤミ金相談専門の弁護士も法テラスで紹介してもらえます。ヤミ金解決の実績がある弁護士は東京や大阪といった大都市に集中しがちですので、依頼の際にはよく検討しましょう。

借金を滞納したらどうなる?

滞納する前に相談しよう

1.カードローンデスクに電話

借金を滞納しそうになったら、まずは業者のカードローンデスクやフリーダイヤルに連絡して、「今月の返済が無理そうだ」と相談しましょう。まったく返済しないわけにはいきませんが、相談には乗ってくれます。

「今月がダメなら次はいつ支払いができるのか」などを訊かれますので、次の給料日などお金が入る日を伝えましょう。

2.利息のみの返済でいい場合とは

多くの消費者金融業者が、利息のみの返済で対応してくれます。いったん連絡しておいて、その月は利息だけを返済すれば延滞扱いにもなりません。

ただし、利息だけの返済では借金はまったく減りません。
10万円を借りていて、ある月に1479円の利息の支払いだけで済ませたとしても、10万円という借金の元金は1円も減りません。とはいっても、延滞扱いにされるデメリットに比較したら利息だけ支払いのほうが遥かに良いでしょう。

3.一部入金にはデメリットも

利息のみの返済のことを「一部入金」と言います。この一部入金という返済をすると、個人信用情報機関にその情報が記載されます。

返済情報は「ちゃんと返済している」「一部が入金されている」「返済できていない」の3つに分類されますが、一部入金は「返済できていない」よりはマシという扱いで、「延滞ではないが返済以下」といった立ち位置です。1回くらいなら問題はなりませんが、あまり連続するとクレジットカードやローンの審査が通りにくくなります。

滞納後の督促の流れ

カードローンの返済を延滞・滞納すると、催促や取り立てが行われます。取り立てが行われるのは、消費者金融業者だけでなく、銀行のカードローンや信販会社のクレジットカードでも同様です。
滞納後の督促はおおよそ以下のような流れで行われます。

1.遅延損害金が発生する。
2.取り立ての電話がかかってくる。
3.自宅に督促状が届く。
4.借入残高の一括返済を求められる。
5.財産や給料の差し押さえが行われる。

2以降の流れは、借りた本人の対応次第で変わってきます。最も良くないのは、取り立てを無視し続けることです。明らかに取り立てが来ているにもかかわらず、何も連絡しないままでいると、状況は悪化する一方です。

遅延損害金が発生する

カードローンの返済を延滞した場合、延滞日から1日ごとに遅延損害金が発生します。

これは契約通りに返済ができなかった場合に、損害倍書としてカードローン会社に支払うお金のことです。

消費者金融の遅延損害金は利息制限法という法律で上限が20%と定められています。そのため、ほとんどの業者では遅延損害金は年率20%を適用します。

たとえば、アコムからの借入残高を10日間延滞すると、遅延損害金は以下のように計算されます。

・20万円×20%÷365日×10日=1095円

元々設定されている返済額に加えて、1095円を余計に支払う必要があります。延滞日数が延びればその分だけ遅延損害金も増えます。

催促を無視していると?

カードローンの返済日を過ぎても返済していないとき、カードローン会社の担当者から取り立ての電話がかかってきます。

その際には、取り立ての電話に出て、担当者に返済できない理由と支払期日を説明できれば問題はありません。

誠意のある態度で延滞理由や支払期日を説明できれば、業者から執拗に電話がかかってくるのは防ぐことができます。
カードローンからの取り立ての電話がかかってきた人は、無視せずに誠意のある態度で担当者に延滞した理由を説明しましょう。

この催促を無視していると、業者から自宅に督促状が届きます。

さらに無視していると、長期延滞者として、借入残高の一括返済を求められます。カードローン会社からの取り立ての電話や督促状が届いている段階では、一括返済を求められることはありませんが、延滞から61日~90日を経過した場合には「代位弁済」という形で強制的に保証会社が返済を行っており、その保証会社に対して一括で返済する義務が生じます。

さらに無視していると、財産や給料の差し押さえが実行されます。差し押さえが裁判所に認められた場合、債権者である金融機関は滞納者の給料の4分の1までを差し押さえすることが可能です。

個人信用情報に延滞情報が登録される

長期の延滞をした場合には、個人信用情報機関に延滞情報として記録されます。
目安としては、2ヶ月滞納した時点で延滞情報が記録されます。

個人信用情報機関に延滞記録が登録されたら、カードローンだけでなく住宅ローンやマイカーローンなどのローンの審査にも通らなくなります。いわゆる「ブラックリストに載る」という状態になります。

このブラックリストに載った状態は5年から10年ほど続き、その間はどこからも借入はできませんし、ローンを組むこともできません。

借金を滞納しそうなときの対処方法

おまとめローンを利用する

1.おまとめローンとは

「おまとめローン」というのは、複数の借入をひとつの業者に一本化するローンのことを指します。

通常、「おまとめローン」という名称を使っている場合には、複数の業者の借入を一本化した後は返済するだけのローンのことです。
こういった「おまとめ専用ローン」はばらばらになっている借入をまとめて効率的に完済することを目指すローン商品です。

通常は、融資されたお金は業者から直接振り込みをします。利用者がお金を手にすることはありません。おまとめする借入額の合計額が融資額であって、余分な借入枠は用意されません。

2.借り換え専用ローンとは

「借換え専用ローン」は、おまとめローンと同じような意味合いで用いられますが、若干の違いがあります。

おまとめローンは複数のローンを一本化することが目的ですが、借り換え専用ローンは、金利の高いローンから金利の低いローンに借り換えることを目的としています。

金融機関によっては「おまとめローン」に「借換え専用ローン」という商品名をつけているところもあり、ややこしい部分があります。それぞれの商品説明を良く読んでおきましょう。

3.おまとめローンの取り扱いのある金融機関

おまとめローンの取り扱いのあるのは、消費者金融業者と銀行です。違いをまとめると以下のようになります。

 – 銀行 消費者金融
金利 低め 高め
審査 厳しめ 銀行よりはやさしい
融資までの時間 3週間程度 最短2
総量規制 対象外 対象外
返済期間 契約による 5年~10

おまとめローンのしくみ

おまとめローンは、多重債務状態の人や返済が苦しい人に対する「救済措置」という意味合いを持ちます。

債務整理すると、それ以後の5年から10年は個人信用情報機関にネガティブ情報が登録されて、新たにローンを組むことができなくなります。

「確かに借金の返済は苦しいが、債務整理するほどではなく、若干負担が減ったら返済はできる」という状態のときに利用できるのが、おまとめローンです。

おまとめローンは複数の業者からの借入をひとつにまとめるもので、以下のようなメリットがあります。

・適用される金利が下がる。
・毎月の返済額が減るので返済負担が減る。
・借入件数が減って返済の管理が楽になる。

おまとめローンを利用すると、法律上の規定で必ず適用金利が下がることになっています。計算の仕方は複雑ですが、借金全体に対する金利は確実に下がります。

また、返済日が月に1回だけになるので、それだけでも気楽になるでしょう。精神的に落ち着くことができるので、返済に集中できるというメリットがあります。

おまとめローンを利用できるカードローン会社を比較

・アコム

商品名:貸金業法に基づく借換え専用ローン
申込条件:20歳以上で安定した収入と返済能力があること

借入限度額 1万円~300万円
返済期間 最長162回(137ヶ月)
繰り上げ返済 可能
担保・保証人 不要
実質年率 7.7%18.0%
返済方式 元利均等返済方式
融資までの期間 最短当日

・アイフル

商品名:おまとめMAX
申込条件:満20歳以上で定期的な収入と返済能力があること

借入限度額 1万円~500万円
返済期間 最長120回(10年)
繰り上げ返済 可能
担保・保証人 不要
実質年率 12.0%15.0%
返済方式 元利定額返済方式
融資までの期間 最短当日

・プロミス

商品名:貸金業法に基づくおまとめローン
申込条件:20歳以上65歳以下で安定した収入があること

借入限度額 1万円~300万円
返済期間 最長120回(10年)
繰り上げ返済 可能
担保・保証人 不要
実質年率 6.3%17.8%
返済方式 元利定額返済方式
融資までの期間 最短当日

債務整理とは

借金の返済が不可能になってしまった人への法的な救済措置が債務整理です。

これは主に「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3つの手続きの総称で、借入金の減額や免除をすることでお金を借りている人の生活を立て直すための手段です。

重要なのは、法律にのっとって借金を減らせる手段である点です。借金の返済が苦しくなったときには、おまとめローンを利用するなど返済方法を変えることによって毎月の返済負担を減らす方法もあります。

債務整理はそういった返済方法の変更ではもう無理であるというときに使う方法です。通常は法律の専門家に依頼して、その人に合った方法で債務整理をしていきます。
3つの債務整理に共通するのは以下の点です。

【メリット】
・借金の減額や免除ができる。
・手続きに入ると、金融機関からの取り立てを原則的に止めることができる。
・一括請求を迫られても回避できる。

【デメリット】
・信用情報機関に事故情報が記載されて、5年から10年の間はクレジットカードやローンが利用できない。

任意整理のしくみ

任意整理は、裁判所を仲介することなく、貸金業者などと借金の額や返済方法について交渉して返済を軽くする方法です。

多くの場合、借金の元金の返済額を減らすことはなく、将来にかかってくる利息や手数料をカットする交渉をします。
利息がかからない状態にまで返済額を減らすことを目指します。

メリットとしては、利息のカットによって毎月の返済額を減らせることができる点と、他の債務整理に比較して手続きが簡単という点が挙げられます。

その代わり、他の債務整理よりも減額幅が小さくなります。それでも事故情報は5年から10年は記載されることには変わらないため、そのリスクを取ったわりには負担が減らないという感覚になりがちです。

個人再生のしくみ

個人再生は、裁判所を通して借金を圧縮してもらう手続きです。
利息だけでなく元金そのものも減らすので、任意整理では返済しきれないほどの借入になっている人に向いています。

圧縮できる幅は借金全体の5分の1から10分の1程度で、自己破産のように自分の財産を処分せずに済みます。

デメリットとして、信用情報機関に事故情報が5年から10年の間登録されるほか、官報に氏名が掲載されてしまうというリスクがあります。
また、保証人をつけた借金を個人再生の対象とする際には、保証人が残った債務を弁済する義務を負うことになり、保証人に迷惑をかけることになります。

個人再生では、借金を大幅に減額する代わりに、3年から5年で完済することが原則となります。
そのため、継続的な収入があることを裁判所に証明する必要があります。とはいっても、アルバイトやパートであっても「継続的収入」と認められます。

任意整理よりも返済負担が減り、なおかつ自己破産のように自宅や財産などを手放す必要がありません。

自己破産のしくみ

自己破産は、裁判所の許可を得て一定の財産を失う代わりに、すべての借金をゼロにする手続きです。
3つの債務整理のなかで唯一、借入のすべてを全額免除される手続きになります。

自己破産のメリットは、この「すべての借金が免除される」点です。
個人間の貸し借りにも適用することができます。無収入の人でも手続き可能です。

その代わりにデメリットも多くなります。
一定のものを残して財産はすべて処分しなければなりません。信用情報機関に事故情報が5年から10年の間記載され、官報に氏名が掲載されるほか、一部の職業や資格の制限を受けます。
自己破産するには、自分が持っている財産を処分することになっています。

・不動産(家や土地)
・20万円を超える財産(車、証券、預貯金、保険解約返戻金、貴金属など)
・99万円を超える現金

自己破産については、言葉にインパクトがあるせいか「すべてを失う」「住民票に載る」などの噂がありますが、そういったことはありません。選挙権がなくなるというデマもありますが、選挙には一切関係ありません。

借金の返済相談を活用する方法 まとめ

借金の返済ができないと分かったら、まずは借りている業者に連絡しましょう。利息だけの返済で問題なしという業者のほうが多いです。そこから自分の借金の現状を把握して、どのようにして片付けていくのか計画を立てましょう。自己破産は最終手段です。それ以外にも数多くの対処法があります。

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