お金に関する資格

お金の勉強はどこからはじめる?初心者にオススメの資格を紹介

 

人生を豊かにするために絶対に必要なのが「お金」です。

かつては定期預金に預けているだけでお金が2倍になる時代もありましたが、今は超低金利ですから預けているだけでお金は増えません。

将来の老後資金を確保するために、誰もがお金の勉強を必要とする時代になっているといえます。

今回は、お金の勉強の必要性とおすすめの勉強方法について解説します。

著者
森本 陽子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)・CFP認定者・ 貸金業取扱主任者。自身の経験や知識を活かし、複雑なお金の仕組みや知識をわかりやすく解説しておりツイッターでの有益な呟きにも注目。

老後のためには「お金の勉強」が必要!

「お金の勉強」と聞いても、必要性を感じない人も多いのではないでしょうか。
しかし、いずれお金の勉強は必要になります。単刀直入な理由は「損をしないため」です。

お金の仕組みは非常に複雑です。
税金に関する法律(税法)は毎年のように改正されるため、勉強し始めると非常に奥が深く、明確なゴールはありません。

続けることは大変ですが、勉強を続けることで以下のようなメリットを享受することができます。

  • 節税をすることで無駄なお金を払う必要がなくなる
  • お金を効率的に貯められるようになる
  • 投資によって自動的にお金を増やす仕組みを作れる(不労所得)

お金を勉強する目的によって得られるものは異なりますが、いずれも勉強し終えた後「もっと早くやってよかった・・・」と思えることばかりです。

お金の勉強の6分野とは

ひと口に「お金の勉強」といっても、ジャンルは非常に多岐に渡ります。
貯金や保険、ローン、不動産、株式、FX、仮想通貨、投資信託、ETF(上場投資信託)など、挙げだしたらキリがありません。

まずは、お金の基本になる6分野を押さえることをおすすめします。

6分野とは、俗にお金の専門家と言われる「ファイナンシャルプランナー」が勉強するのが以下の6分野のことです。

  • ライフプランニング
  • 年金
  • 金融
  • タックスプランニング
  • 不動産
  • 相続

ライフプランニングとは「具体的な生活設計を立てること」です。
今のままの収入と貯金でお金が不足しないかを確認し、不足するようなら黒字化できるようにプランを見直します。

一方、タックスプランニングは「税金」のことです。
仕事をすれば所得税・住民税、贈与を受ければ相続税、買い物をすれば消費税と、日常生活と税金は切っても切り離せません。

ファイナンシャルプランナーは、これら6つの科目を網羅的に学習します。

もし「FXで大きく資産を増やしたい」と思った時、FXだけを勉強するよりも先に金融全体を勉強してからのほうが、FXの専門用語もすんなりと理解しやすくなることが予想されます。

お金の勉強をするメリット

適切な保険・金融商品が選べる

お金を勉強したいという動機として多いのは「お金を効率的に増やしたい」ということでしょう。

お金の知識がなくては、効率的な資産形成はできません。
どんな金融商品があるのか、メリットとデメリットは何なのかを知らないと、資産運用は難しいのです。

たとえば、ひと口に資産運用の方法と言っても以下のようにさまざまな種類があります。

  • 株式投資
  • 債券
  • 投資信託
  • ETF(上場投資信託)
  • 仮想通貨
  • 保険
  • 預貯金

ネット証券やネット保険会社の台頭で、以前と比べて誰でも簡単に資産運用を始めやすい環境はできあがっています。

しかし、リターンが大きいほどリスクも大きいため、安易に投資を始めるのは危険です。

特に「株式投資」など元本保証されていない商品の場合、資産運用に失敗すると資産が半分以下(最悪の場合はほぼゼロ)になってしまうリスクもあるのです。

一方、銀行預金は元本が保証されています。
放置しておいても損することはありません。もし銀行が破綻しても1,000万円までの預金とその利息は保証されます。

ただし、普通預金の金利は0.001%と大変な低金利です。預けているだけでお金を増やすことはできません。

お金と投資の勉強をして「リスクを分散させる」「複利を活かす」といった知識を身につけることで、資産運用の選択肢を増やすことができます。

投資の選択肢を増やせれば、自分に合った保険や投資商品を選ぶことが可能です。

税のしくみを知って節税につながる

日本人として日本で生活していく以上、絶対に避けられないのが「税金」「納税」です。

サラリーマンの場合は会社側で自動的に引かれてから給与が支給されるため、勉強しよう思うことは少ないかも知れません。

しかし、自営業の場合は自分で確定申告を行います。
稼いだ金額に応じた税金を自分で税務署に収めることになるため、この時はじめて「税金を納めることの大変さ」が身に染みる人は少なくありません。

自営業者の節税につながるのが「控除」などの公的制度です。これらを上手に活用することで収入金額を減らすことができます。

例えば「ふるさと納税」。
各地の特産品が手に入るほか、納税額が2,000円を超えた分は寄付金控除として扱われます。所得税の還付や、翌年の住民税の控除を受けることができるのです。

勉強してみないと、これらの制度の本当のメリットには気が付くのは難しいでしょう。

自分のライフプランニングができる

老後2,000万円問題がニュースになったのは、まだまだ記憶に新しいのではないでしょうか。

夫が65歳以上で妻が60歳以上という無職世帯における平均収入は月21万円のところ、消費支出が26万4千円程度がかかると試算されました。

毎月5万円の赤字として、30年間の赤字が約1,800万円になってしまうというものです。

年金は、老後の人生の全ての面倒を見てくれる制度ではありません。
少子高齢化によって年金を支える若い世代が減少すれば、手取りが少なくなることは当然です。

今後も若い世代の減少が続く一方で年金受給者が増えることから、さらに受給者1人当たりが受け取れる年金額が少なくなることが予想されます。

今や、国任せではなく、自助努力で老後資金を貯める時代なのです。

その時に大切になるのがライフプランニングです。
節約による貯金、保険や投資を使った資産形成だけで満足してしまうと、「本当にお金が不足しないのか」が分かりません。

お金を貯めていることだけで満足してしまうと、いざ老後になってお金が不足して取り返しがつかないことになります。

ライフプランニングでは、現在から老後までの収入や支出を物価の上昇率を加味しながら計算します。

将来貰える年金額から投資の運用成果による収入、退職金などの収入、貯金などで老後の生活費が賄えるかを判断します。

その結果「今の資産運用では、あと〇万円足りない」という具体的な数字が分かるようになるのです。

6分野の1つであるライフプランニングを勉強することで、自分で自分自身のライフプランニングが可能になります。

お金のことを勉強するなら「FP」の資格がおすすめ

専門書籍や投資本を購入することは、お金の勉強として始めやすい点でおすすめできます。空いた時間に読み込むことで、少しずつ新しい知識が手に入れることが可能です。

有料でお金のセミナーや勉強会が開催されていることもありますが、会場まで移動時間がかかります。子育て中の方は、時間を捻出するのは大変です。

自分自身の人生設計を見直すレベルであれば、独学でも十分に身につけられます。

どのテキストを選ぶか、ですが「お金もことがさっぱり分からない」「お金に関する基礎の基礎から勉強したい」という人の場合は、ファイナンシャルプランナー資格のテキストがおすすめです。

正確には「ファイナンシャル・プランニング技能士」と呼ばれている国家資格のテキストです。

お金の基本になる6分野を満遍なく学ぶことができます。

1~3級までレベルに合わせて勉強できる【3級は初心者向け】

ファイナンシャルプランナーはれっきとした「国家資格」です。「勉強が難しいのではないか・・・」と身構えてしまうかもしれませんね。

実際、1級の難易度は「士業」と呼ばれる行政書士にも近いものがあります。学科試験の合格率は8~12%と、10人に1人くらいしか合格的ないほどの難関です。

その代わり、取り組みやすい難易度として3級や2級が用意されています。

3級なら、受験するにあたって受験資格はありません。誰でも受験することができるため、お金の勉強を通じて資格がほしいと考えている人は、3級から気楽にチャレンジできます。

2級の合格率は40%程度|国家資格取得を狙える

2級ファイナンシャル・プランニング技能士ともなれば、保険会社の新入社員・若手社員なども取得を目指す資格です。履歴書に書けるため、転職活動にも活用できます。

2級を取得する道は以下の2つです。

  • 3級を取得してから2級を受ける
  • AFPの認定研修を修了してから2級を取得する

AFPとは、日本FP協会が認定しているファイナンシャルプランナー資格のことです。

国家資格のファイナンシャル・プランニング技能士では2級にあたる資格で、資格の更新要件に一定の単位取得を求められるのが特徴です。

ファイナンシャル・プランニング技能士は一回取得すれば更新はありません。一方のAFPは2年間のうちに一定の単位を取得して更新しないと、せっかく取得した資格が失われます。

一見面倒ではありますが、お金の勉強を続けていく上では大切なことです。税制や国の制度は頻繁に替わるため、一度取得したきり勉強を辞めると最新の知識が手に入りません。

AFPと2級を同時に取得することで、国家資格を得つつ知識をブラッシュアップできます。

AFPを取得すれば上位資格であるCFP(国家資格の1級に相当)を取得を目指すことも可能です。

最初に勉強するべきは「税金」である理由

勉強しただけ生活が楽になる

収入を月に1万円増やすことは簡単ではありません。
「残業を増やす」「副業をする」など余暇の時間を使って働くことが基本です。

一方で初めて家計の見直しであれば月に1万円の節約は比較的簡単に取り組めます。

保険の見直しやスマホ料金プランの見直しなど、「固定費」にメスを入れることで1万円を超える大きな金額を減らすこともできます。

同じく、節税の勉強を通じて納税額を減らすことで、実質的な手取りを増やすことが可能です。

例えば、以下のような制度が該当します。

  • ふるさと納税
  • iDeCo(個人型確定拠出年金)
  • 小規模企業共済

それぞれの細かな制度の解説は別の記事に譲りますが、活用することで所得税・住民税の金額を減らしつつ、地域の特産品を手に入れたり、効率的に投資したりといったメリットが得られます。

税金は他の5分野の基礎である

税金以外の5分野(年金、保険、金融、不動産、相続)を学ぶ際も、税金は切っても切れない関係にあります。

例えば「金融」。

投資で得た利益の全額が自分の懐に入るわけではありません。

株式を売却して利益(キャピタルゲイン)を得る場合、譲渡所得として20.315%が課税されます。

もし売却する株が海外の株式だった場合は、日本の20.315%の納税に加えて現地のルールに従って納税が必要です。

アメリカの場合であれば、10%の税金がプラスで引かれることになるのです。

その代わり、確定申告時に「外国税額控除」が可能になります。現地で納税した金額の一部を取り戻すことができるのです。

金融の勉強だけでは、税金に関する知識は身につけられません。
外国税額控除を知らないと利益の10%を損してしまうことになります。

「投資」「保険」は勉強してから始めるほうがいい

老後の資産運用では、どうしてもお金を増やすテクニックである「投資」についての知識を増やしたくなるものです。しかし、先ほどの例の通り、税金の知識がないと損してしまうこともあります。

保険も同様です。
貯蓄性の高い「変額保険」や「外貨建て保険」の利回りを魅力的に感じてしまいますが、メリットばかりではありません。むしろ、注意すべきデメリットが多い商品です。

貯蓄性の高い保険は保険料が高くなるだけでなく、外貨建ては円建ての保険に比べて為替手数料などの手数料がかかるデメリットがあります。

為替のリスクなどから、将来受け取る年金が元本割れを起こすことも考えられます。

生命保険は掛け捨てにし、少ない掛け金で効率よく保険をかけることが可能です。
そうして浮かせた保険料を別の資産運用に充てるほうが、効率的にお金を増やせることもあるのです。

いきなり保険を選ぶのではなく、保険に関する知識を深めた後でも遅くはありません。

お金の勉強はどこからはじめる?まとめ

今回は、お金の勉強の必要性とおすすめの勉強方法について解説しました。

節約にしろ資産運用にしろ、最終的な目標は「お金をたくさん集めて豊かな生活を送ること」でしょう。たくさんお金を得ることは税金が上がることを意味しますから、効率よくお金を増やすためには節税など税金の勉強も欠かせません。

興味があるジャンルだけでなく、そのジャンルの土台になっている税金の仕組みを勉強すると、効率的にお金を増やすことに繋がります。