楽天カードは、年会費無料なのに基本ポイント還元率が1.0%、楽天市場を利用すれば3.0%以上のポイントを獲得できる高還元クレジットカードとして大変人気のクレジットカードです。
更に流通系の中でも審査が甘い、審査に通りやすいとの評判があることから、審査に不安がある人も目を向けやすい存在ではないでしょうか。
いくら審査が甘いと言ってもやはり不安はありますよね。
某信販会社で審査を担当していた運営者が、楽天カードの審査基準や審査落ちの原因、審査時間やブラックリストと審査の関係など審査にまつわるいろいろを解説します。


楽天カードの審査に落ちる原因と対策

審査が甘い、ゆるい、無職でも審査に通ると言われる楽天カードですが、中には審査に落ちている人もいます。
審査に落ちた時に楽天カードに問合せをしても審査落ちの理由を教えてもらうことはできないため、余計にこれから審査を受ける人は不安になりますよね。
各個人に対して審査落ちの理由を明らかにすることはありませんが、一般的に審査に落ちる原因になる事項があります。
ここでは審査落ちの原因になる事項を順に解説します。
楽天カードはスーパーホワイトに厳しい
楽天カードは過去に1度も金融商品の契約をしたことのない俗に言うスーパーホワイトに厳しい目を向ける傾向があります。
また、ブラックリストの登録機関が過ぎて情報が削除されたホワイトに対しても同じく非常に厳しい審査となります。
金融事故によりブラックリストに登録されてしまった人が、一定期間(一般的に5年、最長10年)を経て喪が明けると信用情報機関の情報が削除されます。
ブラックリストに登録されてしまった人の中には、この喪明けを心待ちにし、喪が明けたと同時に審査が甘いと言われる楽天カードに申し込みをするケースが多くみられます。
この判断が厳しめなのが楽天カードです。
20代でのスーパーホワイトは十分に予測ができる範囲ですが、30代にもなると1度くらいは金融商品の申し込みをしているだろうと予測します。
これが40代、50代になれば更に「金融事故を起こした喪明けではないか?」という疑惑は深まり、例えブラックリストに載ったことがない本当のスーパーホワイトだったとしても審査に落ちてしまう可能性が高くなります。
年収や勤務先、勤続年数などが優良であってもホワイト疑惑の方が審査に影響を与えてしまうんです。
スーパーホワイト向け審査対策
スーパーホワイトやホワイトの人が楽天カードに申し込みをする場合、まずはクレヒス(信用情報に掲載される利用履歴)を積み上げて、履歴を作る必要があります。
こればかりは申込者がコントロールできることではありませんし、今すぐに改善できることではないため、時間がかかります。
一番クレヒスを積み上げやすいのは携帯電話端末の割賦販売(分割購入)ですが、その他に審査の際に信用情報ではなく返済能力を重視する審査方針のクレジットカードに申し込み、コツコツと利用を続けると良いでしょう。
携帯料金の支払遅れはブラックリストに直結
多くの人が日常的に利用している携帯電話やスマートホン料金の支払いが遅れると場合によってはブラックリストに登録されてしまいます。
ブラックリストに登録されてしまうということは、楽天カードの審査に落ちる原因になるということです。
最近では徐々にこの情報を認識する人が増えてきましたが、それでもまだまだ知らない人が多くいます。
そもそも携帯会社からお金を借りていない!、携帯会社でローンを組んだ覚えはない!と思っている人がいたら、多くの場合それは間違えです。
昨今、携帯電話の端末代金を毎月の通信料と一緒に少しずつ支払う方法がメジャーになっていますよね。
中には毎月の割引料金と相殺されて端末代金分の金額は支払っていないという認識の人もいるかもしれません
しかし、これが紛れもないショッピングローン契約なんです。
本来数万円する携帯電話の端末代金をその場で現金やクレジットカードで支払わず、端末を持ち帰れるのは携帯会社とローン契約を締結しているからであり、更に細かく言えば携帯会社にお金を借りて購入したことになります。
ローン契約になるとわかればご理解いただけると思いますが、その申し込み情報や支払い状況は信用情報機関に記録されます。
信用情報に傷がある場合は、携帯会社で端末の分割払いができないと断られることもありますので注意しましょう。
携帯料金支払い滞納者向け審査対策
既に携帯電話の端末代金の支払いが遅れていたり、滞納していたりする人は、まず支払いをして支払いサイクルを正常化しましょう。
信用情報機関によりブラックリストの登録期間が多少異なりますが、支払いを61日以上延滞した場合、最短でJICCの1年、CICでは5年間削除されることはありません。
また、滞納が3か月以上の連続滞納になった場合はその信用情報機関でも5年間ブラックリストに掲載され続けます。
61日以下であれば支払いサイクルを正常化し、毎月しっかりと支払いをすれば問題ありません。
この間に申し込みをしても審査落ちとなり、楽天カード社内に審査に落ちた記録だけを作ることになるためおすすめしません。
多重債務は審査落ちに大きく影響を与える
多重債務は審査落ちに大きく影響を与える原因の1つです。
多重債務とは多数のクレジットカードや消費者金融などから多くの借入をしていることを言いますが、これはキャッシングなどの現金を借りていることだけが対象ではありません。
クレジットカードでのショッピング利用は、ユーザー側は物を購入しているだけなのでお金を借りている意識がないかもしれませんが、販売元に対して払うべきお金をカード会社が立て替えて支払っているので、結局はお金を借りていることになります。
楽天カード側から見たら「こんなにいろいろな会社からお金を借りている人にカードを発行したら返済してもらえるの?」という不安が浮かび、審査落ちとなります。
年収がどれだけ高くても、安定の勤務先と言われる公務員であっても、会社の経営者であっても審査が厳しくなることは変わりません。
借入社数が少ない場合でも、リボ払い残高が多い場合や1社の限度額いっぱいまで借入をしている場合は要注意です。滞りなく返済をしていたとしても分割払いやリボ払いを頻繁に利用しているということは、返済能力を超えた使い方をしているとみられてしまいます。
日常的に無理な利用をしないようにしましょう。
多重債務者向け審査対策
多重債務がある人は、楽天カードに申し込みをするよりも返済をすることを優先しましょう。
動かせるお金があるのであれば、返済が先ですし、万が一支払いが遅れ気味なのであれば楽天カードに申し込みすべきではありません。
また、多数のカード会社から小額の借入をしている場合には、なるべく多くのカード会社を完済して社数を減らすことも考えると良いでしょう。
属性情報から読み取れる返済能力への不安
楽天カード申込時に申告する属性情報から返済能力に不安があると判断された場合は、審査落ちの原因になります。
年齢:42歳
雇用形態:アルバイト
勤続年数:5か月
年収:100万円
この属性情報を見た時、皆さんはクレジットカードを利用して滞りなく返済できる未来が想像できるでしょうか。
勤続年数や雇用形態から安定した収入が継続的にあると言い切るには弱く、年収100万円ということは月収10万円に満たないということになります。
これでは楽天カードに限らず、多くのクレジットカード審査に落ちることでしょう。
しかし、これが19歳の学生であればまだまだ将来性に富んでいるため、審査に通る可能性が十分にあります。
本来審査についてこんな単純な解説をすべきではないかもしれませんが、要は年齢と収入が見合っているかどうかがポイントになるわけです。
属性情報が弱い人向け審査対策
属性情報が弱い場合、単純に雇用形態を変更したり、年収の向上を図ることが考えられますが、たまたま転職の合間でアルバイトをしている場合もあるでしょう。
もしも一時的に就労形態がアルバイトなどになっている場合には、転職前か転職して落ち着いてから申し込みをするだけで審査に通る可能性が高くなります。
特に転職しようと考えている場合には、転職前の信用度が高い状態でクレジットカードに申し込むことをおすすめします。
但し、いずれの場合も楽天カードを利用した代金を支払える、返済能力がある状態でなければ意味がありませんので注意しましょう。
連続申込や多重申し込みのマイナスイメージは大きい
クレジットカードに短期間の連続申し込み、同時に複数の申し込みをすることは審査落ちの原因になります。
この申し込みにはクレジットカードだけでなく、ショッピングローンやキャッシングローンなども含まれると思った方が良いでしょう。
あらゆる金融商品(クレジットカード、ローン等)の申し込みをする時には各社指定の信用情報機関に情報を照会します。
信用情報機関には属性情報だけでなく、申込日や審査結果など審査に関する多くの情報が登録されているため、内容を照会した時点でカード会社は申込者がいつ、何に、どれだけの数申し込みをしたかすぐにわかってしまうんです。
審査が不安だと複数のクレジットカードに申し込みをすればどこかで合格するだろう…と考える人もいますが、これは逆効果。
また、1枚のクレジットカード審査に落ち、すぐに他のクレジットカードに申し込みをすることも控えましょう。
新たに審査をするクレジットカード会社は、他社が審査に落とした理由を考えますし、それが連続すればするほど「審査に落ちる理由がある」という見方をされてしまい審査に落ちます。
連続申込、多重申し込み向け審査対策
信用情報機関には申し込み履歴が半年間(6か月間)登録されますので、連続申し込みや多重申し込みにより審査落ちしたと思われる場合は、最低でも6か月間の期間を開けてから再度申し込みをしましょう。
また、各クレジットカード会社では半年間に限らず長期的に申し込み履歴が残りますので、可能であれば再申込は他のクレジットカードにする方が安心です。
居住年数と勤続年数が短いことも不利になる
居住年数や勤続年数が短いと直接的ではないにしろ審査落ちを誘発する原因になりかねません。
言い方を変えれば居住年数も勤続年数も長ければ長いほど審査に通りやすくなります。
これらはすべて貸したお金(クレジットカードで買い物をしたお金)を回収できるか否かの判断に影響します。
クレジットカード会社が一番恐れるのは「貸倒れ」というユーザーがクレジットカードを使った分のお金を回収できなくなることです。
居住年数の長い持家の人と居住年数数か月の賃貸住宅の人では、夜逃げのリスクが違うことがわかると思います。
対して、勤続年数が数か月だったり、信用情報機関の照会で短期間に複数回転職していることがわかったりすれば、仕事も収入も不安定と判断されてしまい審査落ちの原因になります。
居住年数や勤続年数が短い人向け審査対策
居住年数や勤続年数は長くしたいと思っても時間の経過が必要で、簡単にできることではありません。
まず最初におすすめめしたい対策は、転居・転職前に楽天カードに申し込むことです。
但し、転居はともかく転職後は本来楽天カードの属性情報変更をする必要があります。
更に、楽天カードは入会後の強制解約が目立つという口コミがあることから、転職直前の申し込みは強制解約の原因になる可能性も否めませんので、注意が必要です。
奨学金3か月滞納するとブラックリストで審査落ち
意外と知られていないのが、奨学金を滞納することでブラックリストに登録されるということ。
例え用途が学費であってもお金を借りていることには変わりなく、奨学金に申し込みをした時点で信用情報機関に情報が登録されます。
ブラックリストに登録されてしまえば、当然楽天カードの審査に通りませんので、楽天カード申し込み前には奨学金の状況もしっかりと確認しておきましょう。
楽天カード申込前に出来る審査落ち対策
楽天カードに申し込みをする前に審査落ちの原因になる事項を排除しておくことが、審査に通りやすくなるコツでもあります。
最初のスコアリングで嘘の申告をせずに、少しでもスコアが上がるようにすること。
また、万が一スコアリングで人的審査に流れた場合でも、審査にマイナスの影響がないようにする対策を見て行きましょう。
キャッシング枠を0円にして審査落ちを回避
キャッシング枠を申し込まない、0円に設定することで審査に通りやすくなります。
これは、楽天カードの即時審査に利用しているスコアリングシステムに影響するからなんです。
申込時にキャッシング枠を希望するとスコアリングの減点対象となり、合計スコアが低くなります。
どうしてもキャッシングが必要な場合を除き、楽天カード申込時にはキャッシング枠を0円で申請しましょう。
所有電話番号をすべて申告するだけで審査落ち対策になる
電話番号を複数持っている場合には、必ずすべての電話番号を申告した方が審査に通りやすくなります。
最近では携帯電話だけに集約し、自宅に電話を置かない人が増えています。
自宅に電話がある場合でもFAXとして利用しているだけで、電話が鳴っても出ないという人も多いですよね。
そのような場合でも自宅電話番号を持っている場合は、楽天カード申込時にすべて申告しましょう。
その際に自宅と携帯2つを所有していると連絡が取りやすくなるためスコアリングの加点対象になるんです。
また、電話番号を持っているということは信用にも繋がります。
電話番号を持っているということは携帯電話でも自宅電話でもその人が契約できるだけの信用がある人という判断になるからです。
審査に落ちたら半年間は金融商品を我慢
先にも少し書いていますが、審査に落ちた場合は信用情報機関から申込み履歴が消えるまでの半年間、他の金融商品に申し込まずに待機しましょう。
これは楽天カードはもちろんクレジットカードに限ったことではなく、キャッシングローンや住宅ローン、車のローンやショッピングローンなどすべてに共通して言えることです。
信用情報機関への情報照会はクレジットカードの審査以外にも様々な金融商品の契約審査に使われますので、楽天カードの審査に落ちたから別のクレジットカードやキャッシング専用カードを契約しようとしても審査落ちの原因を増やすだけ。
もしもどうしても何らかのカードが必要な場合は、信用情報ではなく返済能力を重視して審査する会社や独自審査を行っているクレジットカードに申し込みしてみると良いでしょう。
楽天カードの審査はゆるいのか?
楽天カードの審査は甘い、ゆるい、通りやすいという噂や口コミをよく見かけます。
一般的に考えるとグループ企業での利用が増加する可能性があるクレジットカードは比較的審査に通りやすい傾向があることは事実です。
楽天カードの場合は楽天市場をはじめとする楽天グループで利用するとポイント還元率がアップするため、楽天カードをより多く発行すれば楽天グループ全体での利用頻度もあがると考えても間違いではないでしょう。
と言っても楽天カード内の基準で審査をしており、実際に審査に通らなかった、審査に落ちたという方もいますので簡単に楽天カードの審査が甘い、ゆるいとは言い切れません。
申込資格や発行状況などを元に更に詳しく見て行きましょう。
楽天カードの申込資格
楽天カードが公開している申し込み資格は以下の通りです。
- 高校生を除く18歳以上の方
- 楽天会員の方
簡単に言い換えると高校生を除いた18歳以上の楽天会員なら申込できるということになります。
更に掘り下げると、18歳を超えていれば学生・主婦・年金受給者・無職など職業や属性関係なく申し込みができるとても窓口の広いクレジットカードです。
学生や主婦、フリーターでも申込できる
楽天カードの公式サイトにある「よくある質問」には下記のようなQ&Aが掲載されています。
18歳以上の方であれば、主婦・パート・アルバイトの方でもお申し込みいただけます。
主婦・パート・アルバイトの場合でも、カードを申し込むことはできますか? | 楽天カード:よくあるご質問
多くのクレジットカードでは申込資格に「安定した収入のある」「継続した収入がある」など収入についての条件が書かれていますが、楽天カードには「収入」についての記載がありません。
だからこそ収入のない学生や専業主婦が申込することが出来るんです。
また、一般的に収入が不安定と言われるパートやアルバイト、個人事業主や経営者でも楽天カードなら安心して申込することが出来ます。
無職でも申込できる理由
楽天カードは無職の人、どこにも勤めていない人でも申込ができちゃうんです。
もちろん審査がありますので誰でも審査に通るという事ではありませんが、クレジットカードで無職OKという会社はそうそうありませんよね。
ただネットで無職OKと書かれていても本当に申込できるのか不安に思う人もいるでしょう。
当サイトで無職でも楽天カードに申込できると公言できる理由は、楽天カードの申し込みフォームに隠されています。
実は、楽天カードの申し込みフォームの「お勤め先・学校について」という欄「お勤めされていない方」という選択肢があるんです。
どこにも勤めていない家事手伝いや年金受給者など無職の人でも申込できる準備があるということです。
要は無職でも資産や収入がある人なら審査に通る可能性があるということです。
楽天会員未登録者も同時入会でクリア
申込資格に「楽天会員の方」と記載があります。
これは楽天の提供するサービスを利用する際に必要な楽天会員登録を指していますが、楽天カードに申込する際に楽天会員未登録でも問題ありません。
楽天カード申込時に同時入会手続きが出来ますので、安心して申込しましょう。
楽天銀行を利用していなくても申込可能
楽天グループには楽天銀行もありますが、楽天銀行に口座を保有していなくても楽天カードへの申込は可能です。
たまに楽天銀行に口座がないと楽天カードに申込できないと勘違いする方もいるようですが、引落口座の設定は都市銀行はもちろん、地方銀行、信用金庫、ネット銀行など一般的な金融機関であればほぼ設定できますので安心してください。
主婦や学生、無職の申込ポイント
主婦や学生の他、家事手伝いなど無職の人でも楽天カードに申込できると解説しましたが、それぞれの申込には審査に必要なポイントがあります。
学生はアルバイトがポイント
楽天カードに学生が申し込む場合、学生本人がアルバイトをしているかどうかが審査時のポイントになります。
先にも書いた通り、アルバイトをしていない学生は両親の収入を元に審査をすることになります。
この時、両親の信用情報や収入、利用履歴や返済能力に問題があると審査に落ちる原因になってしまいます。
主婦は本人の収入がポイント
学生同様、主婦の場合も配偶者の信用情報と主婦自身の収入がポイントになります。
専業主婦の場合、何をどうしたところで配偶者の信用情報で審査をすることになるため、配偶者の信用情報や返済能力に問題がある場合は審査に落ちる可能性があるでしょう。
対して一定のパート収入がある場合は、配偶者に審査落ち要素があっても主婦本人の勤務先や収入で審査が可能になります。
但し、一般の正社員と比較すると決して安心できる状況ではないため、キャッシング枠を設定しないことや希望可能枠を低くするなど審査に通りやすくする工夫をすることをおすすめします。
家事手伝いや無職は預貯金や資産がポイント
家事手伝いをはじめとする無職の人でも申込できる楽天カードですが、先にも書いた通り支払い能力がない場合は審査するまでもなく審査に落ちます。
では、どんな状況なら審査に通るのか。
支払能力があると判断される材料を持っているか否かが重要なポイントになります。
支払能力の有無や預貯金をはじめとする資産や収入によって判断することになり、楽天カードの申し込みフォームでは預貯金額を申告する欄もあるんです。
預貯金額が100万円未満だと他の収入がない場合は審査に落ちる可能性がありますが、300万円以上の場合は審査に通過する可能性が高くなるようです。
また、老齢年金や障害者年金などを受給している年金受給者の場合、無職であっても定期的に公的年金という収入があるため支払能力があると判断され審査に通る可能性があります。
楽天カードの審査基準
楽天カードに限らず、クレジットカード会社は各社の審査基準をあからさまに公開することはありません。
とはいえ、このネット社会ですから楽天カードの審査に通った人、落ちた人など様々な情報をチェックすることが出来ますよね。
ここでは運営者である私がネット上の情報を隅から隅までチェックした上で、審査基準と思われる重要な審査のポイントを解説していきましょう。
楽天カード審査はスコアリングが最初の関門
楽天カードは審査に通過できるスコア基準があり、ここをクリアできるかが最初の関門となります。
楽天カードの審査時間が最短数分と非常に短いことはご存知の方も多いでしょう。
他にも審査時間が驚くほど短いクレジットカードがありますが、そのほとんどはスコアリングで審査の合否を判定しているからなんです。
楽天カード申込時には申告した様々な個人情報に点数がつけられることをスコアリングと呼びます。
例えば職業が国家公務員とアルバイトでは公務員の方が点数が高くなりますし、年収1000万円と300万円では年収1000万円の方が点数が高くなります。
その他にも勤続年数や居住年数、住宅が賃貸か持家か、他者からの借入有無など様々な項目に対して点数がつけられるんです。
最終的に合計点数が楽天カードが定めた基準以上であれば即審査通過、基準に満たない場合は人による審査が行われたり、複数人での協議となる場合もあります。
更に審査通過基準にも審議基準にも満たないスコアだった場合には、スコアリングのみで審査に落ちるということになります。
収入の有無から返済能力をチェック
楽天カードの審査基準になる最大のポイントはやはり申込者の収入でしょう。
楽天カードの申し込み時には勤務先や業種、勤務年数はもちろん年収を申告します。
その他にも居住形態(賃貸・持ち家等)や居住年数、他者からの借入額などの申告もしますが、これらはすべて申込者に返済能力があるかを見極めるための情報となります。
クレジットカードはユーザーが支払うお金をカード会社が先に立て替えて支払うため、立て替えたお金を返済できる人にしかカードを発行しません。当たり前ですね。
但し、楽天カードの申込資格は先に書いた通り「高校生を除く満18歳以上の方」となっており、収入については言及していません。
だからと言って収入がなくても良いということではなく、専業主婦であれば夫、学生であれば両親の収入が審査対象となります。
ブラックリストが絡むと審査に落ちる可能性大
楽天カードに限りませんが、クレジットカードの審査基準に大きくかかわる1つが「ブラックリスト」です。
クレジットカード会社は審査の際に複数の信用情報機関から申込者の個人情報を照会し、審査材料としています。
私自身、クレジットカードの審査部門で勤務していたことがありますが、信用情報機関によって登録されている情報が異なる場合があるので複数の信用情報機関からの紹介をするのです。
過去から現在にかけてクレジットカードや割賦契約などの金融商品で支払い遅延や滞納をしていると信用情報機関にその情報が登録され、審査の際のマイナス材料となります。
特に長期的な延滞や自己破産などの金融事故をした場合は、信用情報機関に「移動情報」として登録され世間一般でいうところのブラックリストに載った状態となるわけです。
そしてこれらの移動情報が確認され、ブラックリストと判断されると間違えなく楽天カードの審査には落ちることになります。
後で詳しく解説しますが、楽天カードはこのホワイトやスーパーホワイト対しても少々厳しい基準を持っていると思われ、ホワイトが原因で審査に落ちているケースが多く見受けられるんです。
強制解約経験者は社内ブラックリストの可能性あり
元楽天カードユーザーの中には、いきなり楽天カードが使えなくなったり、更新のタイミングで更新できず解約となってしまった人がいます。
これは、途上与信と言われる楽天カード発行後のユーザーに対して行われる審査結果が基準を満たしていなかったために強制解約となったケースです。
先に書いた通り一般的にブラックリストに掲載されてしまった場合、信用情報機関に最低5年間は履歴が残りますが、その後消えます。
しかし、楽天カード自体の履歴は5年間で消えるとは限らないんです。
そもそも強制解約になってしまったからと言って信用情報機関でブラックリストに入っているとは限りません。
途上与信は信用情報機関の照会の他、楽天カードの利用履歴も踏まえて審査をするのでブラックリストに入っていなくても楽天カードが「危険」と判断したら強制解約ができてしまうんです。
強制解約になった場合は、俗に言う社内ブラックリストに掲載されていると考えられます。
私が審査をしていた某大手信販会社では10年以上前の社内ブラックも確認することが出来ました。
楽天カードが何年情報を保管し、何年前の情報までが審査に影響するかは定かでありませんが、少なくとも強制解約後5年間以上は期間を開けてすぐ再申込することは控えましょう。
また、その際には他社クレジットカードなどでクリアなクレヒス(利用履歴)を積み上げておくとより審査に通る可能性が高くなります。
知っトク!楽天カード申込で気になるポイント
楽天カードに申し込みをした後、審査結果や審査完了までの時間、在籍確認や本人確認の電話連絡など気になることがたくさんありますよね。
ここでは楽天カード申込に関する知っておくと安心できる事項をいくつか解説しますので、申込の参考にしてくださいね。
楽天カードの審査時間
楽天カードの審査時間は最短で申し込みから数分と言われています。
しかし、ネットの口コミを見ると審査結果がわかるまでに丸一日かかったり、申込翌日になったりと人により大幅な差があります。
これは先に解説したスコアリングによる審査結果の差だと考えられます。
スコアリングで審査に一発通過または、一発審査落ちとなった場合は、数分で結果が出ますので公開されている最短数分に含まれるでしょう。
対してスコアリングでは判断できず人による審査が必要になった場合は、人的作業になるためその分審査に時間がかかります。
・審査時間が長いと審査落ちする可能性が高い
これはどちらも推測されていることですが、私個人の考えではどちらも十分にあり得ることだと思います。
スコアリングで審査に通らない場合は審査担当による目視審査になりますが、その際に熟考を重ねて何とか審査に通した、熟考を重ねたが審査に通せなかったということです。
もちろん楽天カードで頻繁に行われている入会キャンペーンなどで審査部門が多忙な場合は、単純に審査までの待ち時間がかかっていることも考えられます。
審査結果メールタイトルで審査結果がわかる?
楽天カードの申込完了や審査結果の通知は原則メールで送られてきます。
メールアドレスは楽天カードに申し込み時申告するアドレスになりますので、必ず受信できるメールアドレスを申告するようにしましょう。
審査終了時の連絡メールには2種類あり、それぞれ下記の通りタイトルが異なります。
- 「審査結果を確認してください」
- 「発行手続きが完了しました」
このタイトルだけを見ると「審査結果を確認してください」というメールが届いた後、「発行手続きが完了しました」というメールが2段階で届くと思いがちですが、原則どちらかのメールしか届きません。
「審査結果を確認してください」というメールタイトルは審査落ちした人に送信され、審査に通過した人には「発行手続きが完了しました」というタイトルのメールが送信されます。
審査に通過した場合は、審査結果連絡を飛ばして楽天カードの発行手続きをしているよ!という連絡メールが届くことになるんです。
ネット上では、下記のような疑問をよく見かけます。
「審査結果の連絡がこないまま『発行手続きが完了しました』というメールが届いたけど、審査に受かったっていうこと?」
「いきなり『発行手続きが完了しました』って連絡がきたけど、審査どうなった?」
皆さん審査結果連絡が来ると思っているので、いきなり発行手続き完了メールが届いてビックリするのは当然です。
楽天カードに申し込みする際はこのことを覚えておくと戸惑うことがありませんね。
楽天カード申込後の審査状況確認方法
楽天カードに申し込みすると「カードのお申し込み受付のお知らせ」というメールが届きます。
楽天カード公式ホームぺージより
このメールに記載されている「お客様のカード申し込み受付ID」を利用して専用WEBページで申し込み後の審査状況を確認することが出来ます。
楽天カード公式ホームぺージより
専用WEBページでは下記6stepで審査・発行状況を確認することが出来ます。
楽天カード公式ホームぺージより
よく下記のような疑問を目にします。
- 「楽天カードの審査状況step5で止まっている」
- 「楽天カードの審査進行ステップ5にいるが、審査通過の連絡を受けていない」
- 「楽天カード審査状況step5だけど、本人確認書類送っていない」
これらは単純に楽天カードの配送が遅れていたり、step3本人確認やstep4結果通知の表示があるのに受けた記憶がなかったり、実際に受けていなかったりすることで発生している疑問でしょう。
審査結果メールを受けていないという方は先に解説した「発行手続きが完了しました」メールが審査結果通知だと思っていないことも考えられますし、何らかの事情でメールが受信できなかった可能性もありますよね。
そのような場合でも専用WEBページで掲載されているステップが事実なので、不安にならず楽天カードが届くのを待ちましょう。
また、楽天カードの本人確認書類は次に解説しますので確認してください。
本人確認書類の事前提出はない
楽天カード発行時の本人確認書類は、楽天カードを受け取る時に提示します。
多くのクレジットカードが申し込み時や審査通過時に本人確認書類を送信する方法を採用しているため、本人確認書類を送っていないのに楽天カードが発行されると驚く方もいるようですが、問題ありません。
佐川急便、日本郵便(郵便局)どちらも申込者本人が本人確認書類を提示することで受け取りができるサービスです。
これらのサービスでは、申込者(楽天カードの宛先)本人が本人確認書類を提示しなければ受け取ることが出来ません。
ここで問題になるのが本人確認書類の種類です。
佐川急便の受取人確認サポートでは本人確認書類に健康保険証が使えないんです。
運転免許証やパスポートがあれば問題ありませんが、どちらも持っていない人は健康保険証を本人確認書類として利用することが多いですよね。
日本郵便(郵便局)の本人限定受取であれば健康保険証が本人確認書類として利用できますので、安心してください。
在籍確認や本人確認の電話連絡はあるのか
クレジットカードの申し込みでは勤務先への在籍確認や申し込みの意思確認で電話連絡が入ることが知られています。
しかし、昨今では特別に確認したい事情がない限り在籍や意思確認の電話連絡が入らないケースも増えてきています。
楽天カードもほとんどの場合、在籍確認・本人確認の電話連絡がありません。
但し、全員が100%電話連絡がないということではなく、信用情報機関に登録されている他社クレジットカード申告の勤務先と楽天カード申込時の勤務先が相違している等の場合には電話がかかってくることもあります。
カード会社から電話連絡が入るということは日常的にあることではないため、不安や怖さがあるかもしれませんが、在籍確認や本人確認は決して怖いものではありません。
その会社に在籍しているか、申込者本人に申し込み意思があるかを確認することが目的なので、たいした質問もなく終わります。
楽天カード申し込み画面の自動リボに注意
楽天カードに申し込みする際の支払方法選択欄に「自動リボ」という選択肢がありますが、「申し込まない」を選択することをおすすめします。
楽天カード公式ホームページより
この「自動リボ」を選択するとショッピング利用分すべてが自動的にリボ払いになるというサービスで、例え店頭で1回払いと指定してもリボ払いが優先されてしまいます。
「自動リボ」に登録すると楽天スーパーポイントがプレゼントされたり、中には審査に通りやすくなるという噂もあります。
しかし、リボ払いは手数料が嵩み、支払額のわりに元本が減らずにいつまでも支払いだけが続いてしまういわゆる支払地獄に陥る原因にもなるため、当サイトでは楽天カードに限らずおすすめしていません。
確かにカード会社にとってリボ払い手数料は大きな収益源となりますので、「自動リボ」登録ユーザーがお金を落としてくれると考えることが出来ますが、考え方によっては自分では支払えないほどのショッピング利用をする可能性があるという捉え方もできます。
クレジットカードの支払いが破綻し、ブラックリストに登録されてしまうケースには少なからずリボ地獄に陥った人達がいますので、その点を考えても「自動リボ」は避けるべきと判断します。
楽天カード入会後も審査が続く途上与信
楽天カードをはじめとするクレジットカードは申込時の審査に通過し、カードが発行され後も定期的に審査が行われています。
この契約後の会員に対して実施される審査を途上与信と言います。
特に楽天カードはこの途上与信の回数が多く、3か月に1度程度の頻度で実施されているんです。
他のクレジットカード会社では、クレジットカード更新のタイミングか年1回程度で途上与信をかけますので、楽天カードの途上与信がどれだけ頻繁に行われているかわかりますね。
途上与信の結果、カードの利用停止や強制解約となってしまった場合は、エラーコードが表示されます。
このエラーコードは会員専用WEBサイト「楽天e-NAVI」で確認できますので、楽天カードが使えないなどが会った場合には確認してください。
途上与信以外に行われる審査のタイミング
上で解説した途上与信は楽天カード側が決めたサイクルにより実施されますが、その他にも審査が実施されるタイミングがあります。
ここで解説する審査はユーザーからの申し出により実施される審査ですので、ある程度自分で状況を判断して審査に落ちないよう調整することもできるでしょう。
楽天カードの利用限度額増枠審査
楽天カードの利用可能枠を上げたい場合、ユーザーから利用可能枠増額の申し込みをすることが出来ます。
この利用可能枠増額は最高100万円まで申し込むことが出来ますが、もちろん審査が実施されます。
この場合の審査は楽天カード申込時の審査よりも厳しい内容になり、審査の結果利用可能枠の増額どころか利用停止や強制解約になる場合もあるため注意が必要です。
もちろん楽天カード側も利用停止や強制解約をするために審査するわけではありませんので、大きく信用力が低下する原因がなければ問題ないでしょう。
利用可能枠増額審査で重視されるのはやはり信用力です。
入会申込時に調査している信用情報機関の情報照会の他、楽天カードの利用状況や他社クレジットカードの契約やカードローンの借入額などをより細かに審査します。
特に利用可能枠増額申込前に多額のキャッシングをしていたり、他者クレジットカードを複数契約していたりすると「お金に困っている」印象を与え、審査落ちの原因になります。
楽天ゴールドカードへの切り替え審査
楽天カードを利用している人の中には上位カードの特典などに魅力を感じ、楽天ゴールドカードや楽天プレミアムカードを希望する人もいるでしょう。
楽天カードは原則1人1枚しか発行できませんので、上位カードを希望する場合は現在の楽天カードからの切り替え申し込みをする必要があります。
この審査で見られるのは利用可能枠増額の審査と同じく信用力。
入会申込時に調査している信用情報機関の情報照会の他、楽天カードの利用状況や他社クレジットカードの契約やカードローンの借入額などをより細かに審査します。
特に上位カードになると年会費などの固定費がかかる他、利用可能枠も高額になる場合があるため、勤務先や勤続年数、年収などもしっかりと審査されます。
上位カードに申し込みをするくらいなので勤務先や収入、クレヒスに自信がないわけではないと思いますので、あまり過敏になる必要はありませんが可能性として知っておいて損はないでしょう。
楽天カードの基本情報
年会費 | 永年無料 |
---|---|
国際ブランド | VISA/Master card/JCB/アメックス |
申込条件 | 楽天会員登録をしている、満18歳以上の方(高校生は除く)。 |
家族カード | 発行可(年会費・発行手数料無料) |
ETCカード | 発行可(年会費500円(税抜)・発行手数料無料) |
旅行傷害保険 | 国内旅行傷害保険 付帯なし 海外旅行傷害保険 利用付帯 |
その他付帯保険 | ショッピング保険/商品未着あんしん制度/ネット不正あんしん制度 |
発行日数 | 1週間前後 |
還元率 | 1.00%~3.00% |
ポイントプログラム | 楽天スーパーポイント |
電子マネー | nanaco/楽天Edy/モバイルSuica/SMART ICOCA ※楽天Edy以外はポイント付与対象外 |
スマホ決済 | Apple Pay/Google Pay/QUICPay |
まとめ
年会費無料のうえ、還元率が常に1.0%以上の楽天カードはメインカードとしても十分に力を発揮できる優良クレジットカードです。
審査に通りやすい、審査が甘いと言われる反面、審査に落ちたという口コミも多く目にするため不安に感じる人もいると思いますが、銀行系や信販系クレジットカードと比較すれば審査に通りやすい傾向にあります。
楽天カードに申し込む際は審査基準をしっかりと把握し、審査落ちの原因となる事項を排除した上で臨むようにしましょう。
特にスーパーホワイトの方はクレヒスを積み上げてからの申し込みをおすすめします。