皆さんは老後の生活資金について十分に確保できていますか?
定年退職後は年金が主な収入源になりますが、一方で「毎日の生活費用」「入院・通院費」「介護」など、支出は非常に高額になります。若い時に貯金していた分では不足する可能性もあるでしょう。
そんな時に検討できるのが自宅を担保にお金を借りる「リバースモーゲージ」です。近年、CMやインターネットなどでよく紹介されるようになったサービスです。
そのメリットが述べられている一方、「リバースモーゲージはやばい」という内容もよく目にします。
今回はリバースモーゲージの特徴とメリット・デメリットについて解説します。
リバースモーゲージとは?簡単にわかりやすく解説
リバースモーゲージとは「自宅を担保にお金を借りて生活できるローン商品」です。
直訳すると「リバース=逆」+「モーゲージ=抵当」で「逆抵当」になります。
自宅を担保に資金の借入を行い、借入人が死亡したときに担保である不動産を処分して借金を返済します。
一般的な住宅ローンが最初に一括で借り入れて元金と利息を少しずつ返済するのに対し、リバースモーゲージは借り入れた残高の利息部分を毎月返済します。
死亡後は元金を一括返済するという流れが一般的なローンとは異なっています。
老後の生活では年金が収入の柱です。
定年退職後に住宅ローンの支払いが残ると返済が困難になることもあります。そこで住宅ローンからリバースモーゲージへの借り換えという選択肢があります。
住宅ローンの返済は元金+利息が必要ですが、リバースモーゲージにすることで利息だけの返済で済みます。これだけで月々、無理なく返済できるようになります。
なお、元金の返済方法は「担保の自宅を売却」が基本ですが、自己資金で返済することも可能です。ローンを完済すれば、ふたたび住み続けられるようになります。
自宅に住み続けながら、老後資金を借入れることができ、しかも月々の負担は少なくて済むのがリバースモーゲージの一番の特徴です。
リバースモーゲージの利用条件
リバースモーゲージには公的な制度と、民間金融機関が提供するものがあります。公的なリバースモーゲージは社会福祉協議会が生活支援資金制度の一環として取り扱っています。
一方、民間のリバースモーゲージの利用条件は、取扱金融機関によって異なります。一般的に以下のような条件となっています。
年齢 | 60歳以上など一定の条件がついている |
---|---|
資金の使い道 | 限定されている場合がある。 特に「投資」など、生活にかかる資金に該当しない場合は融資の対象外になることが多い |
対象地域 | リバースモーゲージを提供している金融機関次第で、地域が限定されることもある。
社会福祉協議会が提供するリバースモーゲージは老後の生活支援のみに使える。 |
特に資金の使い道(資金使途)については、金融機関によってさまざまです。
- 自宅のリフォーム費用
- 住宅ローンの残債の支払い(借換え)
- 趣味の費用
このように、ある程度何でも使えるリバースモーゲージもあれば、老後資金だけに限定されている場合もあるなど多種多様です。
利用を検討するリバースモーゲージの資金使途が目的と合っているかを事前に確認しましょう。
リバースモーゲージはやばい罠?
リバースモーゲージの「自宅を担保にする」「存命中は利息だけの支払いで死亡後一括返済」などの特徴を聞いて、怖いと感じる人もいるのではないでしょうか。
リバースモーゲージについて、「やばい」「罠」というキーワードでネット検索する人も多いようです。
本当にリバースモーゲージは、怖くてヤバい、罠のような制度なのでしょうか?
【結論】罠でも何でもない、使う人によっては魅力的な制度
日本でリバースモーゲージが始まったのは、1980年代からのことです。
「住宅は持っているけど老後収入が年金しかない」という個人の事情や、老後2,000万円問題などもあって老後に不安を抱える人は多くいます。
そのような社会的な背景から生まれたリバースモーゲージは、民間以外に公的な機関でも取り扱いがあります。
罠や「ヤバい」ということではなく、使う人によっては大きなメリットがある制度です。
メリットとリスクをしっかり理解することが大切
リバースモーゲージを「罠」「怖い」と感じてしまうのは、商品の仕組みを理解していないことが要因の1つです。
商品の特性とメリット・デメリットが明確になれば、自身に合った金融商品かどうかも判断できます。
たとえばリバースモーゲージは「死後は自宅を売却する」ことで元金を返済します。
ただ、金融機関としては決まった元金と利息が支払われれば良いので、必ず自宅を売却するわけではありません。
余裕資金で一括返済できれば、自宅は引き続き保有できるのです。
またご家庭によっては「子どもは全員自宅を建てたから、相続する人がいない」という人もいるでしょう。
そうした家庭には、自宅の売却を見越してお金を借りることは理にかなっています。
次の項ではリバースモーゲージのメリットとデメリットを詳しく解説していくので、まずは読み進めてみて下さい。
何となく「怖い・ヤバい」と思っていた方の不安が解消できるはずです。
リバースモーゲージの5つのデメリットと注意点
老後の生活資金を用意するにあたってメリットが大きいリバースモーゲージですが、当然デメリットもあります。
申し込む前に、以下のデメリットについては把握しておきましょう。
- 融資額が思ったより少ない可能性
- 金利上昇リスク
- 担保評価が下がるリスク
- 長生きリスク
- 推定相続人の同意が必要
①融資額が思ったより少ない可能性
一般的にはリバースモーゲージで借りられる金額は、担保にする不動産の50%前後と言われています。これは一般の住宅ローンや不動産担保ローンよりもかなり低い水準です。
不動産の価値によっては予定していた金額に届かないことが考えられます。
②金利上昇リスク
リバースモーゲージは、一般的に変動金利が採用されます。
契約期間中に金利が上昇するリスクがあることは覚えておきたいところです。
当初想定していた金利より高くなる場合、計算される利息が大きくなります。毎月の負担が増えてることで、返済不能になるリスクもあるのです。
③担保評価が下がるリスク
リバースモーゲージの融資額は担保になる自宅の価値によって決まります。
担保価値は最初だけ確認するのではなく、毎年の見直しが行われます。
契約期間中に何かの原因で不動産の価値が下がってしまった場合、融資限度額が小さくなる可能性があるのです。
不動産の価値は路線価をベースにしており、重要視されるのは「土地」です。
土地の価格の下落が発生すると、融資限度額が見直される可能性が高まります。
借入残高がすでに融資限度額を超えてしまうと、多く借りた分は返済が必要です。返済できない場合、予定よりも早く自宅を売却しなくてはいけない可能性があります。
また死亡後に自宅を売却する場合、想定よりも不動産価格が落ちている事態を想定しておくことが必要です。売却金額が借入額に満たない場合、相続人が足りない分の返済を負担することになります。
④長生きリスク
長生きは本来、喜ばしいことです。
しかし、リバースモーゲージに関してはリスクになり得ます。
厚生労働省の「簡易生命表(令和2年)」によると、2020年の日本人の平均寿命は男性が81.64歳、女性が87.74歳で、2019年と比較して男性は0.23年、女性は0.29年上回りました。また、平均寿命の男女差は6.10年で前年より0.06年広がりました。
生命保険文化センター|日本人の平均寿命はどれくらい?
長生きすることで融資額が積み重なり、融資限度額を超えてしまうことが考えられます。
超過分は返済する必要があり、返済できない場合は存命中にかかわらず自宅を手放さなければいけません。
また、金融機関によっては「契約期間」が設けられているケースがあります。
想定よりも長生きして契約期限を迎えた場合は、存命中であっても元金を完済しなければなりません。自己資金で完済できないと、自宅を手放なす必要があります。
⑤推定相続人の同意が必要
リバースモーゲージを利用する際は、推定相続人全員(配偶者・子どもなど)の同意を得る必要があります。
債務者である親が亡くなった後、自宅を売却して得た資金で返済するのが前提であるためです。
親が亡くなると、相続するはずだった配偶者や子どもは家に住むことはできなくなります。
ただし、相続人が現金で一括返済できれば自宅を売却しなくても済むため、あらかじめ返済できる可能性も模索しておく必要があります。
子どもや配偶者の将来まで考えて申し込むようにしましょう。
ただ、中には相続人全員の同意について「同意を得るように努めなければならない」という表現にとどめているケースもあります。
家族の同意が得られない場合、同意が集まらなくても融資されるリバースモーゲージを探してみるのも1つの方法でしょう。
リバースモーゲージの3つのメリット
リバースモーゲージという言葉を初めて聞いた人も多いかもしれませんが、通常のローンと違うメリットが多い制度です。
主なメリットとして、以下の3つを紹介します。
- 毎月の返済は利息のみ
- 元金の返済を死亡後まで延ばせる
- 住み慣れた家に住み続けながらお金を借りられる
①毎月の返済は利息のみ
リバースモーゲージでは、毎月の返済は利息のみとなっているのが一般的です。「定年退職後も住宅ローンが残っている人」などはメリットを感じられるでしょう。
住宅ローンからリバースモーゲージへ借り換えることで、生存中は利息だけ返済すれば良くなります。
②元金の返済を死亡後まで延ばせる
リバースモーゲージは、存命中に元金の返済をする必要がありません。返済するのは利息のみです。元金は契約者が死亡したあとに一括で返済します。
加えて自宅を売却すれば元金が返済されます。亡くなる前に返済用のお金を残しておく心配をしなくても良いのです。
③住み慣れた家に住み続けながらお金を借りられる
リバースモーゲージで担保として差し出すのは「住宅・土地」ですが、自宅を手放す必要はありません。
返済する時まで、住宅はそのままにして生活を続けられます。
契約者が亡くなったあとには、一括返済が原則です。自宅を売却して返済原資にするのが原則ですが、一括返済さえできれば自宅の売却は必ずしも必要ありません。
一方で、なかには契約者が死亡したあとに配偶者が契約者を引き継げるタイプの商品もあります。
配偶者と2人暮らしで契約者が亡くなった場合、自宅を手放すと配偶者が困ってしまいます。
契約者をリレーできる商品を選択することを検討しましょう。
リバースモーゲージは生活保護でも利用できる?
リバースモーゲージは融資の一つですので、民間金融機関では生活保護の方が利用するのは難しくなっています。一方、社会福祉協議会の公的なリバースモーゲージはどうでしょうか?
一見生活保護でも利用できそうな感じはしますが、実は社会福祉協議会のリバースモーゲージは「現在、生活保護を受けていない人」が原則となっています。
社会福祉協議会のリバースモーゲージ「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」は生活保護を受けなければならない世帯だと認定した65歳以上が対象となっています。すでに生活保護を受給している人は利用できないのです。
ただ生活保護を受けるには自治体役所に相談する必要があるので、活用できる不動産を保有している状態では、その場で「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」の利用を提案されるでしょう。つまり生活保護に先だってこの制度を利用することにになります。
その後、貸付限度額まで貸付金を利用しても生活保護の要件を満たす場合、生活保護が受けられるようになります。
「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」の基本的条件は、以下の通りです。
- 65歳以上であること
- 現在生活保護を受けていないこと
- 家に一定以上の資産価値があること
- 連帯保証人を用意できること
- 子どもが同居していないこと
- 一戸建てであること
リバースモーゲージと住宅ローンの違い
自宅を担保としてお金借りる方法として最初に思いつくのはやはり「住宅ローン」ではないでしょうか。
それぞれの商品の特徴の違いを以下にまとめました。
リバースモーゲージ | 住宅ローン | |
---|---|---|
返済額 | 利息のみ | 元金+利息 |
対象年齢 | 50~60歳以降 | 若い方が有利 |
死後の自宅 | 売却して返済に充てる | 財産として残る |
通常の住宅ローンは自宅を担保に融資を受けることはリバースモーゲージと変わりませんが、毎月の返済では元金と利息を支払います。
数千万円単位の金額を毎月少しずつ返済するため、返済は長期に渡ります。若い人ほど契約しやすいローンです。
一方のリバースモーゲージは、毎月の返済は利息だけに留まります。
返済する金額が少ないことから、年金暮らしの高齢者であっても生活を圧迫しないのが強みです。
ただ、死後は自宅が売却され、元金の返済に充てられます。
リバースモーゲージがおすすめなのはこんな人
老後資金に不安がある人
預貯金が少なく、老後に使えるお金に不安がある人は少なくありません。
はたして老後資金はいくらかかるのでしょうか?
2017年の総務省の家計調査によれば、高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の毎月の実収入と実支出の差を計算すると毎月5.5万円が不足すると試算されました。
1年間で66万円、30年では1,980万円にもなってしまいます。これがニュースになったいわゆる「老後資金2,000万円問題」です。
出典:総務省|家計調査報告(家計収支編)平成29年(2017年)|28P
あくまで試算の1つですが、それくらいの金額が不足するという考えは持っておく必要があるでしょう。
他方、介護費用はいくらかかるのかも資産が行われています。
生命保険文化センター「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」によれば、介護期間の平均は54.5ヶ月(4年7ヶ月)、月の平均負担額は7万8,000円でした。
毎月7万8,000円が54.5ヶ月かかると425万円になり、加えてベッドの購入費などの一時金として69万円が必要です。
ざっと見積もって500万円は必要になる計算になります。
そのような事態を見越して、できるだけ使わずに最後までお金を取っておきたい人にはリバースモーゲージローンが適しています。
相続人がいない人
相続人がいる場合、リバースモーゲージの利用は全員の同意を得ないといけません。
一方で相続人がいない人が誰かに同意を得る必要はありません。自分だけの判断でリバースモーゲージを利用できます。
死後の財産処分は金融機関側が行うため、遺産処分の手間を省くことも可能です。
同じようなケースとして、相続する相手が配偶者だけというケースでもリバースモーゲージは有効になります。
自宅を子どもに遺す必要もなく、財産を遺す必要もない、老後は夫婦で楽しみたいという人におすすめです。リバースモーゲージで自宅の老後資金の不足分を補うことで、今の貯金と合わせて生活を豊かにするために使えます。
そのほか将来の万が一のための介護資金としても使えるでしょう。
最後は老人ホームで生活を考えている人
いまは自宅で暮らしているものの、将来、思うように身体が動かなくなってきたり、配偶者が亡くなって一人になった時などは、日常生活をサポートしてくれる有料老人ホーム等に入居しようと考えている人にとってもおすすめです。
リバースモーゲージでは、まとまったお金が手に入ることで老人ホームの入居一時金に充てることができます。
リバースモーゲージ以外の選択肢は?
リバースモーゲージは金融機関ごとに設定された年齢制限・地域制限・不動産の担保価値などの条件があります。
条件をクリアできないばかりにリバースモーゲージを利用できないことも考えられるのです。
一方、不動産を活用して老後資金を調達する方法はリバースモーゲージだけではありません。
今回は「任意売却」「リースバック」の2つを紹介します。
任意売却
住宅ローンの返済に苦慮した時に考えたい方法の1つが任意売却です。
不動産を売却しても債務が残ってしまうような状況で、債務者と債権者の間で専門家による調整を行い、不動産を競売にかけることなく売却する方法です。
競売とは、ローンの返済が滞る状況に陥ったときに自宅の担保権者(金融機関)が債権回収のために裁判所に申し立てて、担保を売却する手続きのことです。
競売では入札者が住宅などの詳細を確認できないため、売却価格が任意売却よりも低くなるのが一般的です。
そのためもし住宅ローンを返済できずに売却という選択肢になったとき、競売にかけられるくらいなら任意売却を希望するほうがわずかでも手残りが増える可能性が高まります。
債務の返済は売却と同時が原則ですが、任意売却では一括で返済できない場合は分割返済が可能になることもあります。
リースバック
リバースモーゲージとあわせてよく紹介されるのが「リースバック」です。
自宅を売却して現金に換えたあと、売却後も住み続けるサービスです。
自宅を不動産会社に売却し、買主であるオーナーに家賃を支払うことで引き続き不動産を利用できます。
買取代金は一括で支払われるため、老後の生活資金や子どもの教育資金など大きな金額が必要になるイベントのためにお金を用意しやすいのもメリットです。
自宅に住み続けながら現金を得られるという点においては、リバースモーゲージもリースバックも同じようなサービスです。

リバースモーゲージとリースバックの違い
リバースモーゲージとリースバックの大きな違いは以下のとおりです。
- リバースモーゲージ=自宅を担保にしてお金を借りる
- リースバック=自宅を売却して住み続ける
リースバックは自宅を売却する手続きのため、得られる現金は全て自分のお金です。将来の返済リスクがありません。
万が一住宅の価値が低下してしまうことで、相続人が借入の一部の返済を負担するようなことがなくなります。
代わりに最初に住宅は売却するため、住み続けられるとしても所有者は変更されています。
一括返済で自宅を所有し続ける選択肢を残したい場合は、リバースモーゲージを選択することになります。
リースバックのデメリット
同じ家に住み続けたい場合にリバースモーゲージと並んで検討したいリースバックですが、利用するためには売却額が住宅ローンの残債を超過する必要があります。
住宅ローンが1,000万円残っている状態で売却額が800万円ではローンが残ります。
金融機関の抵当権を外すことができず、残債を自己資金でカバーできなければ、このケースではリースバックを利用できません。
民間のリバースモーゲージ住宅ローンの特徴
リバースモーゲージは公的な商品と民間の商品に分かれています。
そのうち民間のリバースモーゲージは、「リバースモーゲージ型住宅ローン」と呼ばれます。
仕組みは社会福祉協議会のリバースモーゲージをベースにしていますが、民間らしく使い勝手が向上した商品です。
リバースモーゲージより対象年齢が若い
金融機関にもよりますが、公的なリバースモーゲージよりも年齢の設定が若い場合があります。
金融機関 | 申込できる年齢 |
---|---|
社会福祉協議会のリバースモーゲージ | 住居に住む人が65歳以上 |
金融機関のリバースモーゲージ型住宅ローン | 55~60歳以上 |
公的なリバースモーゲージに比べて若干若くから利用できるため、65歳までまだ時間がかかる50代の人でも、自宅を担保にして生活資金を借入する選択肢が生まれます。
利用使途が限定されていない
こちらも金融機関によって異なるのですが、利用使途が柔軟なことが多いです。
老後の生活資金はもちろん、自宅からマンションへの住み替え資金やレジャーのための資金など、セカンドライフを考えるうえで使い勝手が良いメリットがあります。
ただ、リバースモーゲージは担保の価値が下がると自宅の売却だけで完済できない場合があります。
「自分の趣味のために子どもに負担をかけるのは申しわけない」と思う人もいるでしょうが、金融機関によっては相続人が残債を返済しなくても良いタイプもあります。
そのような商品を利用できれば、相続人を気にすることなく自宅を担保にできるでしょう。
金利は高め
民間金融機関のリバースモーゲージでは、金利相場が住宅ローンの比べて高くなっています。通常、住宅ローンの金利が0.5~1.5%程度であるのに対して、リバースモーゲージの金利はおよそ3%に設定されています。
リバースモーゲージは利息のみの支払いですが、金利が高ければ当然支払うべき利息も大きくなりますので注意しなければいけません。
まとめ
今回は「リバースモーゲージ」について、メリットとデメリットを解説しました。
自宅を担保にすることで一括あるいは毎月お金を借りることができる一方で、生存中の返済は利息のみに抑えられるのがメリットです。
一方で不動産の価値が目減りすると融資限度額が下がったり死後の売却金額が不足したりといったデメリットもあります。
「リースバック」「任意売却」などの方法も検討しながら、老後の資金を確保していきましょう。